インダクタンス $L = 0.2$ [H] に、周波数 $f = \frac{100}{\pi}$ [Hz] で電流 $\dot{I} = 10 \angle 60^\circ$ [A] が流れているとき、インダクタンスの端子電圧 $\dot{V}$ のフェーザ表示と複素数表示を求める問題です。

1. 問題の内容

インダクタンス $L = 0.2$ [H] に、周波数 $f = \frac{100}{\pi}$ [Hz] で電流 $\dot{I} = 10 \angle 60^\circ$ [A] が流れているとき、インダクタンスの端子電圧 $\dot{V}$ のフェーザ表示と複素数表示を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、インダクタンスのインピーダンス $Z_L$ を求めます。インピーダンスは、$Z_L = j\omega L$ で表されます。ここで、$\omega = 2\pi f$ は角周波数です。

与えられた周波数 $f = \frac{100}{\pi}$ [Hz] を用いて、角周波数 $\omega$ を計算します。

$\omega = 2\pi f = 2\pi \cdot \frac{100}{\pi} = 200$ [rad/s]

次に、インピーダンス $Z_L$ を計算します。

$Z_L = j\omega L = j(200)(0.2) = j40$ [Ω]

インダクタンスの端子電圧 $\dot{V}$ は、オームの法則を用いて $\dot{V} = Z_L \dot{I}$ で求められます。

$\dot{V} = Z_L \dot{I} = (j40) (10 \angle 60^\circ) = 400 \angle (90^\circ + 60^\circ) = 400 \angle 150^\circ$ [V]

ここで、$j$ は $1 \angle 90^\circ$ に相当します。

フェーザ表示は $\dot{V} = 400 \angle 150^\circ$ [V] です。

次に、複素数表示を求めます。$\dot{V} = 400 \angle 150^\circ$ を直交座標形式に変換します。

$\dot{V} = 400 (\cos 150^\circ + j \sin 150^\circ)$

$\cos 150^\circ = -\frac{\sqrt{3}}{2}$

$\sin 150^\circ = \frac{1}{2}$

$\dot{V} = 400 \left(-\frac{\sqrt{3}}{2} + j \frac{1}{2}\right) = -200\sqrt{3} + j200 \approx -346.4 + j200$ [V]

3. 最終的な答え

フェーザ表示は、$\dot{V} = 400 \angle 150^\circ$ [V]

複素数表示は、$\dot{V} = -200\sqrt{3} + j200$ [V] または $\dot{V} = -346.4 + j200$ [V]