初期ゲージ長 $l_0 = 50 \text{ mm}$、初期断面積 $A_0 = 100 \text{ mm}^2$ の試験片を引張り、長さが $l = 60 \text{ mm}$ となった時に荷重 $P = 10 \text{ kN}$ が測定されました。真応力 $\sigma_t$ と真ひずみ $\epsilon_t$ を求めなさい。

1. 問題の内容

初期ゲージ長 $l_0 = 50 \text{ mm}$、初期断面積 $A_0 = 100 \text{ mm}^2$ の試験片を引張り、長さが $l = 60 \text{ mm}$ となった時に荷重 $P = 10 \text{ kN}$ が測定されました。真応力 $\sigma_t$ と真ひずみ $\epsilon_t$ を求めなさい。

2. 解き方の手順

まず、公称ひずみ $\epsilon$ を計算します。

$\epsilon = \frac{l - l_0}{l_0}$

次に、真ひずみ $\epsilon_t$ を計算します。

$\epsilon_t = \ln(1 + \epsilon)$

そして、荷重 $P$ を初期断面積 $A_0$ で割ることによって公称応力 $\sigma$ を計算します。

$\sigma = \frac{P}{A_0}$

最後に、真応力 $\sigma_t$ を計算します。

$\sigma_t = \sigma (1 + \epsilon)$

計算を実行します。

$\epsilon = \frac{60 \text{ mm} - 50 \text{ mm}}{50 \text{ mm}} = \frac{10 \text{ mm}}{50 \text{ mm}} = 0.2$

$\epsilon_t = \ln(1 + 0.2) = \ln(1.2) \approx 0.1823$

$\sigma = \frac{10 \text{ kN}}{100 \text{ mm}^2} = \frac{10000 \text{ N}}{100 \text{ mm}^2} = 100 \text{ N/mm}^2 = 100 \text{ MPa}$

$\sigma_t = 100 \text{ MPa} \times (1 + 0.2) = 100 \text{ MPa} \times 1.2 = 120 \text{ MPa}$

したがって、真応力 $\sigma_t$ は約 $120 \text{ MPa}$ であり、真ひずみ $\epsilon_t$ は約 $0.18$ です。

3. 最終的な答え

真応力 $\sigma_t$: 120

真ひずみ $\epsilon_t$: 0.18