内径 $d=10 \text{ mm}$ の滑らかな円管内を、速度 $v=2.5 \text{ m/s}$ で空気が流れている。空気の動粘性係数は $v=1.515 \times 10^{-5} \text{ m}^2/\text{s}$、密度は $\rho = 1.21 \text{ kg/m}^3$ である。このとき、以下の問いに答えよ。 (1) 流れのレイノルズ数 $Re$ を計算せよ。 (2) 管摩擦係数 $\lambda$ を求めよ。 (3) 配管長さが $l=50 \text{ m}$ の場合、管摩擦損失 $\Delta P$ を求めよ。

応用数学流体力学レイノルズ数管摩擦係数ダルシー・ワイスバッハの式
2025/6/23

1. 問題の内容

内径 d=10 mmd=10 \text{ mm} の滑らかな円管内を、速度 v=2.5 m/sv=2.5 \text{ m/s} で空気が流れている。空気の動粘性係数は v=1.515×105 m2/sv=1.515 \times 10^{-5} \text{ m}^2/\text{s}、密度は ρ=1.21 kg/m3\rho = 1.21 \text{ kg/m}^3 である。このとき、以下の問いに答えよ。
(1) 流れのレイノルズ数 ReRe を計算せよ。
(2) 管摩擦係数 λ\lambda を求めよ。
(3) 配管長さが l=50 ml=50 \text{ m} の場合、管摩擦損失 ΔP\Delta P を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) レイノルズ数 ReRe の計算
レイノルズ数 ReRe は、以下の式で定義される。
Re=vdvRe = \frac{v d}{v}
ここで、vv は流速、dd は管の内径、vv は動粘性係数である。
数値を代入する前に、単位を SI 単位に統一する。
d=10 mm=0.01 md = 10 \text{ mm} = 0.01 \text{ m}
v=2.5 m/sv = 2.5 \text{ m/s}
v=1.515×105 m2/sv = 1.515 \times 10^{-5} \text{ m}^2/\text{s}
したがって、
Re=2.5 m/s×0.01 m1.515×105 m2/s=0.0251.515×10516501.65Re = \frac{2.5 \text{ m/s} \times 0.01 \text{ m}}{1.515 \times 10^{-5} \text{ m}^2/\text{s}} = \frac{0.025}{1.515 \times 10^{-5}} \approx 16501.65
(2) 管摩擦係数 λ\lambda の計算
円管が滑らかであることから、Blasius の式(またはMoody線図など)を利用できる。レイノルズ数が十分に大きい領域では、Blasiusの式が適用できる場合がある。滑らかな管の場合、例えば以下の近似式が使える。
λ=0.3164Re0.25\lambda = 0.3164Re^{-0.25} もしくは Moody線図から求める。
Re=16501.65Re = 16501.65 なので、この式を用いる。
λ=0.3164×(16501.65)0.250.3164×0.07420.0235\lambda = 0.3164 \times (16501.65)^{-0.25} \approx 0.3164 \times 0.0742 \approx 0.0235
(3) 管摩擦損失 ΔP\Delta P の計算
管摩擦損失 ΔP\Delta P は、ダルシー・ワイスバッハの式で計算できる。
ΔP=λldρv22\Delta P = \lambda \frac{l}{d} \frac{\rho v^2}{2}
ここで、λ\lambda は管摩擦係数、ll は管の長さ、dd は管の内径、ρ\rho は流体の密度、vv は流速である。
数値を代入する。
λ=0.0235\lambda = 0.0235
l=50 ml = 50 \text{ m}
d=0.01 md = 0.01 \text{ m}
ρ=1.21 kg/m3\rho = 1.21 \text{ kg/m}^3
v=2.5 m/sv = 2.5 \text{ m/s}
ΔP=0.0235×50 m0.01 m×1.21 kg/m3×(2.5 m/s)22\Delta P = 0.0235 \times \frac{50 \text{ m}}{0.01 \text{ m}} \times \frac{1.21 \text{ kg/m}^3 \times (2.5 \text{ m/s})^2}{2}
ΔP=0.0235×5000×1.21×6.252=117.5×3.78125444.3 Pa\Delta P = 0.0235 \times 5000 \times \frac{1.21 \times 6.25}{2} = 117.5 \times 3.78125 \approx 444.3 \text{ Pa}

3. 最終的な答え

(1) レイノルズ数 ReRe: 16501.6516501.65
(2) 管摩擦係数 λ\lambda: 0.02350.0235
(3) 管摩擦損失 ΔP\Delta P: 444.3 Pa444.3 \text{ Pa}

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