袋の中に番号2の玉が4個、番号3の玉が2個、番号4の玉が3個、番号5の玉が1個入っています。この袋から玉を1個取り出すときに出る番号を確率変数 $X$ とします。確率変数 $Y = 10X - 2$ の期待値 $E(Y)$ と標準偏差 $\sigma(Y)$ を求める問題です。

確率論・統計学確率変数期待値分散標準偏差確率分布
2025/3/29

1. 問題の内容

袋の中に番号2の玉が4個、番号3の玉が2個、番号4の玉が3個、番号5の玉が1個入っています。この袋から玉を1個取り出すときに出る番号を確率変数 XX とします。確率変数 Y=10X2Y = 10X - 2 の期待値 E(Y)E(Y) と標準偏差 σ(Y)\sigma(Y) を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、確率変数 XX の確率分布を求めます。
袋の中の玉の総数は 4+2+3+1=104 + 2 + 3 + 1 = 10 個です。
P(X=2)=410=25P(X=2) = \frac{4}{10} = \frac{2}{5}
P(X=3)=210=15P(X=3) = \frac{2}{10} = \frac{1}{5}
P(X=4)=310P(X=4) = \frac{3}{10}
P(X=5)=110P(X=5) = \frac{1}{10}
次に、確率変数 XX の期待値 E(X)E(X) を求めます。
E(X)=225+315+4310+5110=45+35+1210+510=8+6+12+510=3110=3.1E(X) = 2 \cdot \frac{2}{5} + 3 \cdot \frac{1}{5} + 4 \cdot \frac{3}{10} + 5 \cdot \frac{1}{10} = \frac{4}{5} + \frac{3}{5} + \frac{12}{10} + \frac{5}{10} = \frac{8+6+12+5}{10} = \frac{31}{10} = 3.1
次に、確率変数 XX の分散 V(X)V(X) を求めます。
E(X2)=2225+3215+42310+52110=425+915+16310+25110=85+95+4810+2510=16+18+48+2510=10710=10.7E(X^2) = 2^2 \cdot \frac{2}{5} + 3^2 \cdot \frac{1}{5} + 4^2 \cdot \frac{3}{10} + 5^2 \cdot \frac{1}{10} = 4 \cdot \frac{2}{5} + 9 \cdot \frac{1}{5} + 16 \cdot \frac{3}{10} + 25 \cdot \frac{1}{10} = \frac{8}{5} + \frac{9}{5} + \frac{48}{10} + \frac{25}{10} = \frac{16+18+48+25}{10} = \frac{107}{10} = 10.7
V(X)=E(X2)(E(X))2=10.7(3.1)2=10.79.61=1.09V(X) = E(X^2) - (E(X))^2 = 10.7 - (3.1)^2 = 10.7 - 9.61 = 1.09
次に、Y=10X2Y = 10X - 2 の期待値 E(Y)E(Y) を求めます。
E(Y)=E(10X2)=10E(X)2=103.12=312=29E(Y) = E(10X - 2) = 10E(X) - 2 = 10 \cdot 3.1 - 2 = 31 - 2 = 29
次に、Y=10X2Y = 10X - 2 の分散 V(Y)V(Y) を求めます。
V(Y)=V(10X2)=102V(X)=1001.09=109V(Y) = V(10X - 2) = 10^2 V(X) = 100 \cdot 1.09 = 109
最後に、Y=10X2Y = 10X - 2 の標準偏差 σ(Y)\sigma(Y) を求めます。
σ(Y)=V(Y)=10910.44\sigma(Y) = \sqrt{V(Y)} = \sqrt{109} \approx 10.44

3. 最終的な答え

期待値 E(Y)E(Y): 29
標準偏差 σ(Y)\sigma(Y): 109\sqrt{109} (または10.44)

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