複素数平面において、点 $z$ をそれぞれ (1) $(1+\sqrt{3}i)z$, (2) $(-1+i)z$, (3) $2iz$ で表される点に移動させることは、点 $z$ をどのように移動させたことになるかを答える問題です。

代数学複素数複素数平面極形式回転拡大
2025/6/23

1. 問題の内容

複素数平面において、点 zz をそれぞれ (1) (1+3i)z(1+\sqrt{3}i)z, (2) (1+i)z(-1+i)z, (3) 2iz2iz で表される点に移動させることは、点 zz をどのように移動させたことになるかを答える問題です。

2. 解き方の手順

複素数の積は、回転と拡大に対応します。複素数 a+bia+bi を極形式 r(cosθ+isinθ)r(\cos\theta + i\sin\theta) で表すと、複素数 zza+bia+bi を掛けることは、zz を原点中心に θ\theta 回転させ、絶対値を rr 倍に拡大することに対応します。
(1) 1+3i1+\sqrt{3}i を極形式で表します。
r=12+(3)2=1+3=4=2r = \sqrt{1^2 + (\sqrt{3})^2} = \sqrt{1+3} = \sqrt{4} = 2
cosθ=12,sinθ=32\cos\theta = \frac{1}{2}, \sin\theta = \frac{\sqrt{3}}{2} より、θ=π3\theta = \frac{\pi}{3}
よって、1+3i=2(cosπ3+isinπ3)1+\sqrt{3}i = 2(\cos\frac{\pi}{3} + i\sin\frac{\pi}{3})
したがって、(1+3i)z(1+\sqrt{3}i)z は、点 zz を原点中心に π3\frac{\pi}{3} 回転させ、絶対値を 2 倍にした点です。
(2) 1+i-1+i を極形式で表します。
r=(1)2+12=1+1=2r = \sqrt{(-1)^2 + 1^2} = \sqrt{1+1} = \sqrt{2}
cosθ=12,sinθ=12\cos\theta = \frac{-1}{\sqrt{2}}, \sin\theta = \frac{1}{\sqrt{2}} より、θ=3π4\theta = \frac{3\pi}{4}
よって、1+i=2(cos3π4+isin3π4)-1+i = \sqrt{2}(\cos\frac{3\pi}{4} + i\sin\frac{3\pi}{4})
したがって、(1+i)z(-1+i)z は、点 zz を原点中心に 3π4\frac{3\pi}{4} 回転させ、絶対値を 2\sqrt{2} 倍にした点です。
(3) 2i2i を極形式で表します。
r=02+22=4=2r = \sqrt{0^2 + 2^2} = \sqrt{4} = 2
cosθ=02=0,sinθ=22=1\cos\theta = \frac{0}{2} = 0, \sin\theta = \frac{2}{2} = 1 より、θ=π2\theta = \frac{\pi}{2}
よって、2i=2(cosπ2+isinπ2)2i = 2(\cos\frac{\pi}{2} + i\sin\frac{\pi}{2})
したがって、2iz2iz は、点 zz を原点中心に π2\frac{\pi}{2} 回転させ、絶対値を 2 倍にした点です。

3. 最終的な答え

(1) 原点中心に π3\frac{\pi}{3} 回転させ、絶対値を 2 倍にした点
(2) 原点中心に 3π4\frac{3\pi}{4} 回転させ、絶対値を 2\sqrt{2} 倍にした点
(3) 原点中心に π2\frac{\pi}{2} 回転させ、絶対値を 2 倍にした点

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