質量 5.0 kg の物体が、傾斜角 $\theta$ ($\sin \theta = \frac{3}{5}$, $\cos \theta = \frac{4}{5}$) の斜面上に置かれている。物体は、大きさ 20 N の力 $F$ で斜面に沿って引かれている。物体の加速度の向きと大きさを求める。

応用数学力学運動方程式加速度重力張力
2025/6/23
## 問題の解答
### (4) 右の図において、物体の加速度はどの向きに何 m/s^2 か。

1. 問題の内容

質量 5.0 kg の物体が、傾斜角 θ\theta (sinθ=35\sin \theta = \frac{3}{5}, cosθ=45\cos \theta = \frac{4}{5}) の斜面上に置かれている。物体は、大きさ 20 N の力 FF で斜面に沿って引かれている。物体の加速度の向きと大きさを求める。

2. 解き方の手順

(1) 物体にはたらく力を図示する。
- 重力 mgmg (下向き)
- 垂直抗力 NN (斜面に垂直上向き)
- 引く力 FF (斜面に沿って上向き)
(2) 座標軸を設定する。斜面に沿って上向きを xx 軸の正の向き、斜面に垂直上向きを yy 軸の正の向きとする。
(3) 各力を xx 軸、 yy 軸方向に分解する。
- 重力 mgmgxx 成分: mgsinθ-mg \sin \theta
- 重力 mgmgyy 成分: mgcosθ-mg \cos \theta
- 引く力 FFxx 成分: FF
- 垂直抗力 NNyy 成分: NN
(4) xx 軸方向の運動方程式を立てる。
ma=Fmgsinθma = F - mg \sin \theta
(5) yy 軸方向の力のつり合いの式を立てる。
Nmgcosθ=0N - mg \cos \theta = 0
N=mgcosθN = mg \cos \theta
(6) 運動方程式を解いて、加速度 aa を求める。
a=Fmgsinθma = \frac{F - mg \sin \theta}{m}
数値を代入する。
m=5.0 kgm = 5.0 \text{ kg}, F=20 NF = 20 \text{ N}, g=9.8 m/s2g = 9.8 \text{ m/s}^2, sinθ=35\sin \theta = \frac{3}{5}
a=205.0×9.8×355.0=2029.45.0=9.45.0=1.88 m/s2a = \frac{20 - 5.0 \times 9.8 \times \frac{3}{5}}{5.0} = \frac{20 - 29.4}{5.0} = \frac{-9.4}{5.0} = -1.88 \text{ m/s}^2
(7) 加速度の向きは xx 軸の負の向きなので、斜面下向きである。

3. 最終的な答え

物体の加速度は、斜面下向きに 1.88 m/s^2 である。
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4. 質量 0.50 kg の球を軽い糸でつるし、糸の上端を持って鉛直上向きに球を引き上げた。

1. 問題の内容

質量 0.50 kg の球が軽い糸でつるされている。糸の上端を持って鉛直上向きに球を引き上げる場合について、以下の問いに答える。
(1) 球にはたらく重力の大きさ [N] を求めよ。
(2) 次の各場合の糸が球を引く力 (張力) T [N] の大きさを求めよ。
① 球が一定の速さ 1.4 m/s で上昇中。
② 球が鉛直下向きの加速度 2.8 m/s^2 で上昇中。
(3) 糸が球を 5.9 N で鉛直上向きに引いたとき、球の加速度はどちら向きに何 m/s^2 か。

2. 解き方の手順

(1) 重力の大きさは、W=mgW = mg で求められる。
ここで、m=0.50 kgm = 0.50 \text{ kg}g=9.8 m/s2g = 9.8 \text{ m/s}^2 である。
(2)
① 球が一定の速さで上昇している場合、加速度は 0 なので、力のつり合いが成り立っている。
したがって、張力 TT は重力 mgmg と等しい。
T=mgT = mg
② 球が鉛直下向きの加速度 2.8 m/s^2 で上昇している場合、加速度は上向きに -2.8 m/s^2である。
運動方程式は ma=Tmgma = T - mg より、T=ma+mg=m(a+g)T = ma + mg = m(a + g)
ただし、aは加速度の大きさ。上向きを正とすると、aは負の値となる。
(3) 糸が球を 5.9 N で鉛直上向きに引いている場合の運動方程式は、
ma=Tmgma = T - mg
加速度 aaa=Tmgma = \frac{T - mg}{m} で求められる。

3. 最終的な答え

(1) 重力の大きさ:
W=0.50×9.8=4.9 NW = 0.50 \times 9.8 = 4.9 \text{ N}
(2)
① 一定の速さで上昇中の張力:
T=0.50×9.8=4.9 NT = 0.50 \times 9.8 = 4.9 \text{ N}
② 鉛直下向きの加速度で上昇中の張力:
T=0.50×(2.8+9.8)=0.50×7.0=3.5 NT = 0.50 \times (-2.8 + 9.8) = 0.50 \times 7.0 = 3.5 \text{ N}
(3) 加速度:
a=5.90.50×9.80.50=5.94.90.50=1.00.50=2.0 m/s2a = \frac{5.9 - 0.50 \times 9.8}{0.50} = \frac{5.9 - 4.9}{0.50} = \frac{1.0}{0.50} = 2.0 \text{ m/s}^2
加速度は上向きに 2.0 m/s^2 である。

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