(2-1) 特性方程式を作る:
微分方程式を満たす関数を x(t)=eλt と仮定します。これを微分方程式に代入し、λ についての方程式を求めます。 x′(t)=λeλt x′′(t)=λ2eλt 微分方程式が x′′(t)+ω2x(t)=0 と仮定すると、 λ2eλt+ω2eλt=0 eλt(λ2+ω2)=0 eλt は常にゼロではないので、 λ2+ω2=0 これが特性方程式です。
(2-2) 二つの「特殊解」を得る:
特性方程式 λ2+ω2=0 を解きます。 λ2=−ω2 λ=±iω したがって、二つの特殊解は x1(t)=eiωt と x2(t)=e−iωt です。 (2-3) 二つの一次独立な特殊解の線形結合から「一般解」を得る:
一般解は、二つの特殊解の線形結合として表されます。
x(t)=Aeiωt+Be−iωt (3) オイラーの公式を用いて一般解を三角関数で表す:
オイラーの公式は eiθ=cosθ+isinθ です。 x(t)=A(cos(ωt)+isin(ωt))+B(cos(−ωt)+isin(−ωt)) x(t)=A(cos(ωt)+isin(ωt))+B(cos(ωt)−isin(ωt)) x(t)=(A+B)cos(ωt)+i(A−B)sin(ωt) (4) 初期条件を満たす解を求める:
初期条件は x(0)=D と x′(0)=0 です。 x(0)=(A+B)cos(0)+i(A−B)sin(0)=A+B=D x′(t)=−ω(A+B)sin(ωt)+iω(A−B)cos(ωt) x′(0)=−ω(A+B)sin(0)+iω(A−B)cos(0)=iω(A−B)=0 A−B=0 より A=B A+B=D より 2A=D, よって A=B=2D したがって、初期条件を満たす解は次のようになります。
x(t)=(2D+2D)cos(ωt)+i(2D−2D)sin(ωt)=Dcos(ωt) おもりの運動は、振幅 D で角振動数 ω の単振動です。