実数係数の2次式 $f(x) = ax^2 + bx$ において、$f(1)$ と $f(2)$ が整数であるとき、全ての整数 $n$ に対して $f(n)$ が整数であることを示す。

代数学二次関数整数の性質証明
2025/3/30

1. 問題の内容

実数係数の2次式 f(x)=ax2+bxf(x) = ax^2 + bx において、f(1)f(1)f(2)f(2) が整数であるとき、全ての整数 nn に対して f(n)f(n) が整数であることを示す。

2. 解き方の手順

まず、f(1)f(1)f(2)f(2) の値を書き出す。
f(1)=a(1)2+b(1)=a+bf(1) = a(1)^2 + b(1) = a + b
f(2)=a(2)2+b(2)=4a+2bf(2) = a(2)^2 + b(2) = 4a + 2b
f(1)f(1)f(2)f(2) が整数であることから、a+ba+b4a+2b4a+2b は整数である。
f(2)2f(1)=(4a+2b)2(a+b)=4a+2b2a2b=2af(2) - 2f(1) = (4a + 2b) - 2(a + b) = 4a + 2b - 2a - 2b = 2a
2a2a は整数となる。よって、a=k2a = \frac{k}{2}kkは整数)と表せる。
b=f(1)a=f(1)k2b = f(1) - a = f(1) - \frac{k}{2} であり、f(1)f(1)は整数なので、bbl2\frac{l}{2}llは整数)と表せる。
したがって、aabb は、整数、または分母が2の整数/2の形の実数である。
次に、f(n)=an2+bnf(n) = an^2 + bn を考える。
f(n)=k2n2+l2n=kn2+ln2=n(kn+l)2f(n) = \frac{k}{2}n^2 + \frac{l}{2}n = \frac{kn^2 + ln}{2} = \frac{n(kn+l)}{2}
nnが偶数のとき、n=2mn = 2mmmは整数)と表せる。
f(n)=2m(2km+l)2=m(2km+l)f(n) = \frac{2m(2km+l)}{2} = m(2km+l)
m(2km+l)m(2km+l) は整数である。
nnが奇数のとき、n=2m+1n = 2m+1mmは整数)と表せる。
f(n)=(2m+1)(k(2m+1)+l)2=(2m+1)(2km+k+l)2f(n) = \frac{(2m+1)(k(2m+1)+l)}{2} = \frac{(2m+1)(2km+k+l)}{2}
k+lk+lが偶数ならば、k+l=2pk+l = 2pppは整数)と表せる。
f(n)=(2m+1)(2km+2p)2=(2m+1)(km+p)f(n) = \frac{(2m+1)(2km+2p)}{2} = (2m+1)(km+p)
(2m+1)(km+p)(2m+1)(km+p) は整数である。
k+lk+lが奇数ならば、k+l=2p+1k+l = 2p+1ppは整数)と表せる。
このとき、a+b=k+l2=2p+12a+b = \frac{k+l}{2} = \frac{2p+1}{2}となり、a+ba+bが整数であるという仮定に矛盾する。
したがって、k+lk+lは偶数でなければならない。
以上より、全ての整数 nn に対して f(n)f(n) は整数である。

3. 最終的な答え

全ての整数 nn に対して f(n)f(n) は整数である。

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