関数 $y = \sqrt{x}$ を、微分の定義式を用いて微分します。

解析学微分微分の定義中間値の定理連続性ガウス記号
2025/6/26
## 問題1:

6. $y = \sqrt{x}$ を定義に従って微分せよ。

1. 問題の内容

関数 y=xy = \sqrt{x} を、微分の定義式を用いて微分します。

2. 解き方の手順

微分の定義式は次の通りです。
f(x)=limh0f(x+h)f(x)hf'(x) = \lim_{h \to 0} \frac{f(x+h) - f(x)}{h}
この式に f(x)=xf(x) = \sqrt{x} を代入します。
f(x)=limh0x+hxhf'(x) = \lim_{h \to 0} \frac{\sqrt{x+h} - \sqrt{x}}{h}
このままでは不定形になるので、分子を有理化します。
f(x)=limh0(x+hx)(x+h+x)h(x+h+x)f'(x) = \lim_{h \to 0} \frac{(\sqrt{x+h} - \sqrt{x})(\sqrt{x+h} + \sqrt{x})}{h(\sqrt{x+h} + \sqrt{x})}
f(x)=limh0(x+h)xh(x+h+x)f'(x) = \lim_{h \to 0} \frac{(x+h) - x}{h(\sqrt{x+h} + \sqrt{x})}
f(x)=limh0hh(x+h+x)f'(x) = \lim_{h \to 0} \frac{h}{h(\sqrt{x+h} + \sqrt{x})}
f(x)=limh01x+h+xf'(x) = \lim_{h \to 0} \frac{1}{\sqrt{x+h} + \sqrt{x}}
h0h \to 0 の極限を取ります。
f(x)=1x+0+xf'(x) = \frac{1}{\sqrt{x+0} + \sqrt{x}}
f(x)=1x+xf'(x) = \frac{1}{\sqrt{x} + \sqrt{x}}
f(x)=12xf'(x) = \frac{1}{2\sqrt{x}}

3. 最終的な答え

y=12xy' = \frac{1}{2\sqrt{x}}
## 問題2:

7. $y = 2\sin x - \frac{\pi}{2}$ が $(-\pi, \frac{\pi}{2})$ で少なくとも1つの実数解をもつことを示せ。

1. 問題の内容

関数 f(x)=2sinxπ2f(x) = 2\sin x - \frac{\pi}{2} が区間 (π,π2)(-\pi, \frac{\pi}{2}) において、少なくとも一つの実数解を持つことを示す。

2. 解き方の手順

中間値の定理を利用します。
まず、与えられた区間の端点における関数 f(x)f(x) の値を計算します。
f(π)=2sin(π)π2=2(0)π2=π2f(-\pi) = 2\sin(-\pi) - \frac{\pi}{2} = 2(0) - \frac{\pi}{2} = -\frac{\pi}{2}
f(π2)=2sin(π2)π2=2(1)π2=2π2f(\frac{\pi}{2}) = 2\sin(\frac{\pi}{2}) - \frac{\pi}{2} = 2(1) - \frac{\pi}{2} = 2 - \frac{\pi}{2}
ここで、π3.14\pi \approx 3.14 より、2π223.142=21.57=0.43>02 - \frac{\pi}{2} \approx 2 - \frac{3.14}{2} = 2 - 1.57 = 0.43 > 0
したがって、f(π)<0f(-\pi) < 0 かつ f(π2)>0f(\frac{\pi}{2}) > 0 です。
f(x)=2sinxπ2f(x) = 2\sin x - \frac{\pi}{2} は連続関数なので、中間値の定理より、区間 (π,π2)(-\pi, \frac{\pi}{2}) において、f(c)=0f(c) = 0 となる cc が少なくとも1つ存在します。つまり、少なくとも1つの実数解を持ちます。

3. 最終的な答え

f(π)<0f(-\pi) < 0 かつ f(π2)>0f(\frac{\pi}{2}) > 0 であり、f(x)f(x) は連続関数なので、中間値の定理より、区間 (π,π2)(-\pi, \frac{\pi}{2}) で少なくとも1つの実数解を持つ。
## 問題3:

8. $y = [x]$ は $x=0$ で連続かどうか調べなさい。

1. 問題の内容

関数 y=[x]y = [x] (ガウス記号) が x=0x=0 で連続かどうかを調べます。

2. 解き方の手順

関数 f(x)f(x)x=ax=a で連続であるとは、以下の条件が全て満たされることです。

1. $f(a)$ が定義されている。

2. $\lim_{x \to a} f(x)$ が存在する。

3. $\lim_{x \to a} f(x) = f(a)$

x=0x=0 において、f(0)=[0]=0f(0) = [0] = 0 なので、条件1は満たされています。
次に、limx0[x]\lim_{x \to 0} [x] を調べます。
左側極限:limx0[x]=1\lim_{x \to 0^-} [x] = -1
右側極限:limx0+[x]=0\lim_{x \to 0^+} [x] = 0
左側極限と右側極限が異なるため、limx0[x]\lim_{x \to 0} [x] は存在しません。
したがって、条件2が満たされないため、y=[x]y = [x]x=0x=0 で連続ではありません。

3. 最終的な答え

y=[x]y = [x]x=0x=0 で連続ではない。

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