$\triangle OAB$ に対して、$\overrightarrow{OP} = s\overrightarrow{OA} + t\overrightarrow{OB}$ ($s, t$ は実数) で表される点 $P$ について、$1 \le s+t \le 2$, $s \ge 0$, $t \ge 0$ を満たすときの点 $P$ の存在範囲を求める。

幾何学ベクトル点の存在範囲線形結合平行四辺形
2025/6/27

1. 問題の内容

OAB\triangle OAB に対して、OP=sOA+tOB\overrightarrow{OP} = s\overrightarrow{OA} + t\overrightarrow{OB} (s,ts, t は実数) で表される点 PP について、1s+t21 \le s+t \le 2, s0s \ge 0, t0t \ge 0 を満たすときの点 PP の存在範囲を求める。

2. 解き方の手順

まず、s+t=ks+t = k とおくと、1k21 \le k \le 2 である。
OP=sOA+tOB=sOA+(ks)OB=s(OAOB)+kOB=s(OAOB)+kOB=k(skOA+kskOB)\overrightarrow{OP} = s\overrightarrow{OA} + t\overrightarrow{OB} = s\overrightarrow{OA} + (k-s)\overrightarrow{OB} = s(\overrightarrow{OA} - \overrightarrow{OB}) + k\overrightarrow{OB} = s(\overrightarrow{OA} - \overrightarrow{OB}) + k\overrightarrow{OB} = k(\frac{s}{k}\overrightarrow{OA} + \frac{k-s}{k}\overrightarrow{OB})
ここで、s0s \ge 0 かつ t=ks0t = k-s \ge 0 より 0sk0 \le s \le k となる。
OP=k(skOA+kskOB)\overrightarrow{OP} = k(\frac{s}{k}\overrightarrow{OA} + \frac{k-s}{k}\overrightarrow{OB}) において、
s=sks' = \frac{s}{k}, t=kskt' = \frac{k-s}{k} とおくと、s+t=sk+ksk=kk=1s' + t' = \frac{s}{k} + \frac{k-s}{k} = \frac{k}{k} = 1 となる。
したがって、OP=k(sOA+tOB)\overrightarrow{OP} = k(s'\overrightarrow{OA} + t'\overrightarrow{OB}) であり、s+t=1s' + t' = 1, s0s' \ge 0, t0t' \ge 0 であるから、 sOA+tOBs'\overrightarrow{OA} + t'\overrightarrow{OB} は線分 ABAB 上の点を表す。
つまり、OP=kOQ\overrightarrow{OP} = k \overrightarrow{OQ} (QQは線分 ABAB 上の点) と表される。
1k21 \le k \le 2 より、点 PP は、線分 ABAB 上の点を kk 倍(11倍から22倍)に拡大した点である。
s+t=1s+t=1のとき、sOA+tOBs\overrightarrow{OA}+t\overrightarrow{OB} は線分 ABAB 上の点を表す。
s+t=2s+t=2のとき、sOA+tOBs\overrightarrow{OA}+t\overrightarrow{OB} は線分 OAOA', OBOB'上の点を表す。ただし、OA=2OAOA' = 2OA, OB=2OBOB' = 2OBとなる点AA', BB'を取る。AA'BB'を結んだ線分上の点を表す。
したがって、求める範囲は、OO, AA, BBでできる三角形を、それぞれ2倍にした点AA', BB'を用いてできる平行四辺形から、OO, AA, BBでできる三角形を除いた領域となる。

3. 最終的な答え

点 P の存在範囲は、線分 OAOA および線分 OBOB をそれぞれ 2 倍に伸ばした点を AA' および BB' とするとき、平行四辺形 OACBO A' C B' (ただし CCOC=OA+OB\overrightarrow{OC} = \overrightarrow{OA'} + \overrightarrow{OB'} を満たす点)から、三角形 OABOAB を除いた領域である。これは平行四辺形 AACBA A' C B' の内部(境界線を含む)となる。
図に斜線部を記入。

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