多項式 $P(x)$ があり、$P(x)$ は $x-1$ で割り切れ、$x+2$ で割った余りが $9$ である。ただし、$P(x)$ のすべての項の係数は実数である。 (1) $P(1)$, $P(-2)$ の値をそれぞれ求めよ。 (2) $P(x)$ を $x^2+x-2$ で割った余りを求めよ。 (3) $P(x)$ は3次の項の係数が1である3次式であり、方程式 $P(x)=0$ が異なる実数解をちょうど2個もつ。$P(x)$ を求めよ。
2025/6/29
## B4の問題
1. 問題の内容
多項式 があり、 は で割り切れ、 で割った余りが である。ただし、 のすべての項の係数は実数である。
(1) , の値をそれぞれ求めよ。
(2) を で割った余りを求めよ。
(3) は3次の項の係数が1である3次式であり、方程式 が異なる実数解をちょうど2個もつ。 を求めよ。
2. 解き方の手順
(1)
が で割り切れるので、剰余の定理より
を で割った余りが なので、剰余の定理より
(2)
を で割ったときの商を 、余りを とすると、
であるから、
この式に を代入すると、
なので、
この式に を代入すると、
なので、
と を連立して解くと、
,
よって、余りは
(3)
は3次の項の係数が1である3次式なので、 ( は実数)と表せる。
また、 が異なる実数解をちょうど2個持つので、 は重解を持つ。
は で割り切れるので、 ( は実数)と表せる。
が異なる実数解を2個持つので、 が を解に持つか、重解を持つかのいずれかである。
(i) が を解に持つ場合
より、
このとき、 ( は と異なる実数) と表せる。
(ii) が重解を持つ場合
( は実数) と表せる。
これを満たす実数 は存在しないので、不適。
したがって、
3. 最終的な答え
(1) ,
(2)
(3)