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1. 問題の内容
与えられた複数の関数について、以下の問題を解きます。
1. 2変数関数 $f(x, y)$ の $(1, 2)$ における2次のテイラー展開を求めます。
* a)
* b)
2. 2変数関数 $f(x, y)$ の極大点・極小点の候補を求めます。
* a)
* b)
3. 2変数関数 $f(x, y)$ が何次の同次関数であるかを示し、オイラーの公式が成り立つことを確認します。
* a)
* b)
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2. 解き方の手順
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1. テイラー展開
2変数関数 の 周りでの2次のテイラー展開は以下の式で表されます。
ここで、 は の に関する偏微分、 は の に関する偏微分、 は の に関する2階偏微分、 は の に関する2階偏微分、 は と に関する2階偏微分を表します。
**a) の場合**
1. 偏微分を計算します。
2. $(1, 2)$ における値を計算します。
3. テイラー展開の式に代入します。
**b) の場合**
1. 偏微分を計算します。
2. $(1, 2)$ における値を計算します。
3. テイラー展開の式に代入します。
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2. 極値の候補
極値(極大値または極小値)の候補を見つけるためには、以下のステップに従います。
1. 偏微分 $f_x$ と $f_y$ を計算します。
2. $f_x = 0$ かつ $f_y = 0$ となる点 $(x, y)$ を求めます。これらの点が極値の候補となります。
**a) の場合**
1. 偏微分を計算します。
2. $f_x = 0$ かつ $f_y = 0$ を解きます。
連立方程式を解くと、, となります。
したがって、極値の候補は です。
**b) の場合**
1. 偏微分を計算します。
2. $f_x = 0$ かつ $f_y = 0$ を解きます。$e^{-xy}$ は常に正なので、$1 - xy - y^2 = 0$ と $1 - x^2 - xy = 0$ を解けばよいです。
2つの式から を消去します。
となり、 です。したがって、 または 。
* の場合:.
したがって、 と が候補です。
* の場合:. この方程式は実数解を持たないため、候補はありません。
したがって、極値の候補は と です。
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3. 同次関数とオイラーの公式
関数 が 次の同次関数であるとは、任意の に対して が成り立つことをいいます。
オイラーの公式は、 が 次の同次関数であるとき、以下の式が成り立つことを示します。
**a) の場合**
1. $f(tx, ty)$ を計算します。
したがって、 は2次の同次関数です。
2. オイラーの公式を確認します。
したがって、オイラーの公式が成り立ちます。
**b) の場合**
1. $f(tx, ty)$ を計算します。
したがって、 は0次の同次関数です。
2. オイラーの公式を確認します。
したがって、オイラーの公式が成り立ちます。
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3. 最終的な答え
1. **テイラー展開**
* a)
* b)
2. **極値の候補**
* a)
* b) ,
3. **同次関数とオイラーの公式**
* a) 2次の同次関数。オイラーの公式は成り立つ。
* b) 0次の同次関数。オイラーの公式は成り立つ。