## 問題の解説
**【1】**
有理数 に関する条件 が以下のように定義されています。
* は整数
* のうち少なくとも一方は整数
* はともに整数
(1) 条件「 または 」の否定と同じ条件を表すものを選択する問題です。
(2) 命題「 または 」の真偽、およびその逆の真偽を判定し、条件 が条件「 または 」が成り立つための何であるかを判定する問題です。
**【2】**
についての不等式 について、
(1) が不等式①を満たすとき、定数 の値の範囲を求める問題です。
(2) 不等式①を満たす実数 が存在するとき、 の値の範囲を求め、このときの不等式①の解を求める問題です。
## 解き方の手順
**【1】**
(1) 条件「 または 」の否定は、「 かつ 」です。
* は整数でない
* のうち少なくとも一方は整数
* も も整数でない
よって、「 かつ 」は「 は整数でなく、かつ のうち少なくとも一方は整数」となります。これは「 は整数でない有理数 かつ は整数」と同値です。
(2) 命題「 または 」について
* または が整数 または も も整数でない
* が整数のとき、 と が整数であるためには が整数でなければなりません。
* も も整数でない場合、 と が整数になることはあり得ます。
* したがって、命題は偽です。
* 逆の命題「 または 」について
* と が整数
* または が整数、または、 も も整数でない
とおく。 は の解である。
もし が平方数であれば、 は整数になる。そうでなければ、は整数でない。
したがって命題は真です。
条件 は条件「 または 」が成り立つための必要条件ですが、十分条件ではありません。
**【2】**
(1) を不等式①に代入すると、
より、 なので、
より、 なので、 よって
したがって、
(2) 不等式①を解く。
より、 なので、
より、 なので、
不等式①を満たす実数 が存在するためには、 でなければならない。
したがって、
このとき、不等式①の解は、
## 最終的な答え
**【1】**
(1) ②
(2) イ:偽、ウ:真、エ:必要条件であるが十分条件ではない
**【2】**
(1)
(2) , 解は