## 問題の解説

代数学命題不等式必要条件十分条件有理数整数
2025/3/10
## 問題の解説
**【1】**
有理数 a,ba, b に関する条件 p,q,rp, q, r が以下のように定義されています。
* p:ap: a は整数
* q:a,bq: a, b のうち少なくとも一方は整数
* r:a+b,abr: a+b, ab はともに整数
(1) 条件「pp または q\overline{q}」の否定と同じ条件を表すものを選択する問題です。
(2) 命題「pp または qr\overline{q} \Rightarrow r」の真偽、およびその逆の真偽を判定し、条件 rr が条件「pp または q\overline{q}」が成り立つための何であるかを判定する問題です。
**【2】**
xx についての不等式 x+a2<x+2<2x+2a+73\frac{x+a}{2} < x+2 < \frac{2x+2a+7}{3} \cdots ① について、
(1) x=3x = 3 が不等式①を満たすとき、定数 aa の値の範囲を求める問題です。
(2) 不等式①を満たす実数 xx が存在するとき、aa の値の範囲を求め、このときの不等式①の解を求める問題です。
## 解き方の手順
**【1】**
(1) 条件「pp または q\overline{q}」の否定は、「p\overline{p} かつ qq」です。
* p:a\overline{p}: a は整数でない
* q:a,bq: a, b のうち少なくとも一方は整数
* q:a\overline{q}: abb も整数でない
よって、「p\overline{p} かつ qq」は「aa は整数でなく、かつ a,ba, b のうち少なくとも一方は整数」となります。これは「aa は整数でない有理数 かつ bb は整数」と同値です。
(2) 命題「pp または qr\overline{q} \Rightarrow r」について
* pp または q:a\overline{q}: a が整数 または aabb も整数でない
* aa が整数のとき、 a+ba + babab が整数であるためには bb が整数でなければなりません。
* aabb も整数でない場合、a+ba + babab が整数になることはあり得ます。
* したがって、命題は偽です。
* 逆の命題「rpr \Rightarrow p または q\overline{q}」について
* r:a+br: a + babab が整数
* pp または q:a\overline{q}: a が整数、または、aabb も整数でない
a+b=A,ab=Ba + b = A, ab = B とおく。a,ba,bx2Ax+B=0x^2 - Ax + B = 0 の解である。
a=A+A24B2a = \frac{A + \sqrt{A^2 - 4B}}{2}
もし A24BA^2 - 4B が平方数であれば、a,ba,b は整数になる。そうでなければ、a,ba,bは整数でない。
したがって命題は真です。
条件 rr は条件「pp または q\overline{q}」が成り立つための必要条件ですが、十分条件ではありません。
**【2】**
(1) x=3x=3 を不等式①に代入すると、
3+a2<5<6+2a+73\frac{3+a}{2} < 5 < \frac{6+2a+7}{3}
3+a2<5\frac{3+a}{2} < 5 より、3+a<103+a < 10 なので、a<7a < 7
5<6+2a+735 < \frac{6+2a+7}{3} より、15<13+2a15 < 13 + 2a なので、2<2a2 < 2a よって a>1a > 1
したがって、1<a<71 < a < 7
(2) 不等式①を解く。
x+a2<x+2\frac{x+a}{2} < x+2 より、x+a<2x+4x+a < 2x+4 なので、x>a4x > a-4
x+2<2x+2a+73x+2 < \frac{2x+2a+7}{3} より、3x+6<2x+2a+73x+6 < 2x+2a+7 なので、x<2a+1x < 2a+1
不等式①を満たす実数 xx が存在するためには、a4<2a+1a-4 < 2a+1 でなければならない。
したがって、 5<a-5 < a
このとき、不等式①の解は、a4<x<2a+1a-4 < x < 2a+1
## 最終的な答え
**【1】**
(1) ②
(2) イ:偽、ウ:真、エ:必要条件であるが十分条件ではない
**【2】**
(1) 1<a<71 < a < 7
(2) a>5a > -5, 解は a4<x<2a+1a-4 < x < 2a+1

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