多項展開における指定された項の係数を求める問題です。具体的には、以下の4つの問題があります。 a) $(a+b+c)^5$ の展開における $a^2bc^2$ の係数 b) $(x+y+z)^9$ の展開における $x^3y^4z^2$ の係数 c) $(x+2y-z)^7$ の展開における $x^2y^2z^3$ の係数 d) $(x-y+z)^6$ の展開における $y^5z$ の係数

1. 問題の内容

多項展開における指定された項の係数を求める問題です。具体的には、以下の4つの問題があります。

a) $(a+b+c)^5$ の展開における $a^2bc^2$ の係数

b) $(x+y+z)^9$ の展開における $x^3y^4z^2$ の係数

c) $(x+2y-z)^7$ の展開における $x^2y^2z^3$ の係数

d) $(x-y+z)^6$ の展開における $y^5z$ の係数

2. 解き方の手順

多項定理を用いて、各項の係数を求めます。多項定理とは、$(x_1 + x_2 + ... + x_m)^n$ の展開における $x_1^{k_1}x_2^{k_2}...x_m^{k_m}$ の係数が、$\frac{n!}{k_1!k_2!...k_m!}$ (ただし、$k_1 + k_2 + ... + k_m = n$) で与えられるというものです。

また、係数が定数倍されている場合は、定数項も考慮する必要があります。

a) $(a+b+c)^5$ の展開における $a^2bc^2$ の係数

多項定理より、係数は $\frac{5!}{2!1!2!} = \frac{120}{2 \cdot 1 \cdot 2} = 30$

b) $(x+y+z)^9$ の展開における $x^3y^4z^2$ の係数

多項定理より、係数は $\frac{9!}{3!4!2!} = \frac{362880}{6 \cdot 24 \cdot 2} = 1260$

c) $(x+2y-z)^7$ の展開における $x^2y^2z^3$ の係数

$(x+2y-z)^7 = (x + (2y) + (-z))^7$ と考えます。

多項定理より、係数は $\frac{7!}{2!2!3!} x^2 (2y)^2 (-z)^3 = \frac{5040}{2 \cdot 2 \cdot 6} x^2 (4y^2) (-z^3) = 210 \cdot (-4) x^2 y^2 z^3$。したがって、係数は $210 \cdot 4 \cdot (-1) = -840$

d) $(x-y+z)^6$ の展開における $y^5z$ の係数

$(x-y+z)^6 = (x + (-y) + z)^6$ と考えます。

多項定理より、係数は $\frac{6!}{0!5!1!} x^0 (-y)^5 z^1 = \frac{720}{1 \cdot 120 \cdot 1} (-1)^5 y^5 z = 6 \cdot (-1) y^5 z = -6 y^5 z$。したがって、係数は $-6$

3. 最終的な答え

a) 30

b) 1260

c) -840

d) -6