$a$ を正の定数とする。2次関数 $y = 3x^2 - 6ax + 2$ （$0 \le x \le 2$）の最大値を $M(a)$、最小値を $m(a)$ とする。 (1) 最小値 $m(a)$ を求め、 $b = m(a)$ のグラフを描け。

1. 問題の内容

$a$ を正の定数とする。2次関数 $y = 3x^2 - 6ax + 2$ （$0 \le x \le 2$）の最大値を $M(a)$、最小値を $m(a)$ とする。

(1) 最小値 $m(a)$ を求め、 $b = m(a)$ のグラフを描け。

2. 解き方の手順

まず、与えられた2次関数を平方完成します。

$y = 3x^2 - 6ax + 2 = 3(x^2 - 2ax) + 2 = 3(x - a)^2 - 3a^2 + 2$

この関数の軸は $x = a$ であり、$0 \le x \le 2$ の範囲における最小値を考えます。

(i) $0 < a \le 2$ のとき、軸が定義域内にあるので、$x = a$ で最小値をとります。

$m(a) = 3(a - a)^2 - 3a^2 + 2 = -3a^2 + 2$

(ii) $a > 2$ のとき、軸が定義域より右にあるので、$x = 2$ で最小値をとります。

$m(a) = 3(2)^2 - 6a(2) + 2 = 12 - 12a + 2 = -12a + 14$

(iii) $a \le 0$ のとき、軸が定義域より左にあるので、$x = 0$ で最小値をとります。

$m(a) = 3(0)^2 - 6a(0) + 2 = 2$

しかし、$a$は正の定数であるため、$a \le 0$ の場合は考えません。

したがって、

$m(a) = \begin{cases}

-3a^2 + 2 & (0 < a \le 2) \\

-12a + 14 & (a > 2)

\end{cases}$

$b = m(a)$ のグラフを描きます。

$0 < a \le 2$ のとき、 $b = -3a^2 + 2$ は上に凸の放物線の一部です。

頂点は $(0, 2)$ で、$a = 2$ のとき $b = -3(2)^2 + 2 = -12 + 2 = -10$ です。

$a > 2$ のとき、$b = -12a + 14$ は傾きが $-12$ の直線です。

$a = 2$ のとき、$b = -12(2) + 14 = -24 + 14 = -10$ で、$a=2$で連続です。

3. 最終的な答え

$m(a) = \begin{cases}

-3a^2 + 2 & (0 < a \le 2) \\

-12a + 14 & (a > 2)

\end{cases}$

$b = m(a)$ のグラフは以下の通りです。

- $0 < a \le 2$ で、$b = -3a^2 + 2$ (上に凸の放物線の一部、$(0,2)$ が頂点、$a=2$ で $b=-10$)

- $a > 2$ で、$b = -12a + 14$ (傾きが $-12$ の直線、$a=2$ で $b=-10$)