エレベータがシャフト内を垂直に上昇しており、時刻 $t$ での位置(高さ)を $X(t)$ とします。$\Delta X = X(t+\Delta t) - X(t)$ と定義します。 (1) $\Delta X$ と $\frac{\Delta X}{\Delta t}$ はそれぞれ何を表すか説明します。 (2) $\frac{dX}{dt}$ の定義を $\Delta X$ と $\Delta t$ を用いて記述します。 (3) $\frac{dX}{dt}$ がエレベータの時刻 $t$ での速度を表す理由を説明します。 (4) $X(t)$ が与えられたグラフのように変化するとき、速度の変化の様子をグラフで表し、その根拠を述べます。
2025/7/7
## 回答
1. 問題の内容
エレベータがシャフト内を垂直に上昇しており、時刻 での位置(高さ)を とします。 と定義します。
(1) と はそれぞれ何を表すか説明します。
(2) の定義を と を用いて記述します。
(3) がエレベータの時刻 での速度を表す理由を説明します。
(4) が与えられたグラフのように変化するとき、速度の変化の様子をグラフで表し、その根拠を述べます。
2. 解き方の手順
(1) は、時刻 から までの位置の変化量、すなわち変位を表します。 は、時刻 から までの平均速度を表します。
(2) の定義は、 を限りなく0に近づけたときの の極限です。つまり、
(3) が時刻 での速度を表すのは、平均速度 で を限りなく小さくすることで、時刻 における瞬間の速度を表すことができるからです。 (1)より は平均速度を表し、(2)より は の の極限だからです。
(4) 与えられた のグラフはS字カーブを描いています。これは、最初と最後は変化が緩やかで、中間地点では変化が急であることを意味します。速度は位置の時間微分であるため、グラフの傾きが速度を表します。したがって、速度は最初と最後は小さく、中間地点で最大になるようなグラフになります。
速度のグラフを作成するには、まず のグラフの傾きを読み取ります。
* 初期段階では、傾きは緩やかなため、速度は小さいです。
* グラフの中央部分では、傾きが急になるため、速度は大きくなります。
* 終盤では、傾きが再び緩やかになるため、速度は小さくなります。
したがって、速度のグラフは、初期と終盤で小さく、中央で最大になるようなベル型のグラフになります。
3. 最終的な答え
(1) : 時刻 から までの変位
: 時刻 から までの平均速度
(2)
(3) は平均速度 で を限りなく小さくすることで、時刻 における瞬間の速度を表すからです。
(4) 速度のグラフはベル型になります。 グラフは省略します。