$\triangle ABC$ において $AB=3$, $BC=5$, $AC=4$ とする。$\triangle ABC$ の外接円を $O$ とし、点 $A$ における円 $O$ の接線を $l$ とする。直線 $l$ と点 $A$ で接しかつ直線 $BC$ にも接する円を $P$ とする。円 $P$ と直線 $BC$ の接点を $Q$, 円 $P$ と直線 $AC$ の交点のうち $A$ と異なるものを $R$ とする。さらに、接線 $l$ 上に $\angle BAS$ が鋭角となるように $S$ をとる。 (1) $\angle BAS = x$, $\angle BAQ = y$ とする。$l$ は円 $O$, 円 $P$ の点 $A$ における接線であるから、$\angle BCA$, $\angle QRA$, $\angle CQR$, $\angle QAR$ を $x$, $y$ で表す。さらに $y$, $CQ$, $CR$ の値を求める。 (2) 直線 $BR$ と直線 $AQ$ の交点を $T$ とするとき $\frac{QT}{TA}$ を求める。

1. 問題の内容

$\triangle ABC$ において $AB=3$, $BC=5$, $AC=4$ とする。$\triangle ABC$ の外接円を $O$ とし、点 $A$ における円 $O$ の接線を $l$ とする。直線 $l$ と点 $A$ で接しかつ直線 $BC$ にも接する円を $P$ とする。円 $P$ と直線 $BC$ の接点を $Q$, 円 $P$ と直線 $AC$ の交点のうち $A$ と異なるものを $R$ とする。さらに、接線 $l$ 上に $\angle BAS$ が鋭角となるように $S$ をとる。

(1) $\angle BAS = x$, $\angle BAQ = y$ とする。$l$ は円 $O$, 円 $P$ の点 $A$ における接線であるから、$\angle BCA$, $\angle QRA$, $\angle CQR$, $\angle QAR$ を $x$, $y$ で表す。さらに $y$, $CQ$, $CR$ の値を求める。

(2) 直線 $BR$ と直線 $AQ$ の交点を $T$ とするとき $\frac{QT}{TA}$ を求める。

2. 解き方の手順

(1)

$\angle BCA$ について、接弦定理より $\angle BAS = \angle BCA = x$ なので、アは $x$ である。

$\angle QRA$ について、円 $P$ の弦 $AR$ に対する円周角なので、$\angle QAR = \angle QRA = y$ なので、イは $y$ である。

$\angle CQR$ について、$\triangle AQC$ の内角の和は $180^{\circ}$ なので、$\angle CAQ = \angle CAB - y$ である。よって、$\angle CQR = 180^{\circ} - \angle C - \angle ACQ = 180^{\circ} - x - \angle CAQ = 180^{\circ} - x - (180^{\circ} - \angle A - y)$　ここで $\angle CAB + \angle BCA + \angle ABC = 180^{\circ}$ より　$\angle BAC + x + \angle ABC = 180^{\circ}$

円 $P$ について、$\angle QAR = y$, $\angle ARA = y$。よって $\angle CQR = 180 - x -( ∠BAC - y)$ なので$\angle CQR = \angle BAC- ∠BAQ + y = 180 - y- y$ なのでウは $x+y$ 。$∠CQR = 180 - ∠CAQ なので180− ( x +y)

$\triangle AQR$ は $AQ = AR$ の二等辺三角形なので $\angle QAR = 180^{\circ} - 2\angle AQR$ より　$\angle AQR =y$

$\triangle AQC$ より $∠QAR = ∠BAC - y$から 180 − 180 −(x−y) − (y)= x−y

$\triangle AQC$ より$\angle CQR$ = 180-(C +CAQ) =180- (xCAB)= x+ y　なので $\angle QAR =x+y$ エは $x - y$ である。

次に $y$ の値を求める。$\triangle ABC$ において、$AB = 3, BC = 5, AC = 4$ であり、$3^2+4^2 = 9+16 = 25 = 5^2$ なので $\triangle ABC$ は $\angle BAC = 90^{\circ}$ の直角三角形である。円 $P$ は直線 $BC$ に接しているので、$AQ \perp l$ より、$y = 90^{\circ} - x$。ここで $\angle BAS = x$ であり $\angle ABC = 90^{\circ} - x$ となる。よって $\angle ABC = \angle BAS$ である。$\triangle ABC$ と $\triangle QBA$ は相似になるため、$\frac{AB}{BC} = \frac{3}{5} = \frac{BQ}{AB}$ より $BQ = \frac{9}{5}$ となる。よって $CQ = BC - BQ = 5 - \frac{9}{5} = \frac{16}{5}$。$AC \cdot CR = CQ \cdot CB$ なので，$AQ = \frac{AB^2}{BC} \frac{AR}{BC - \frac{AB^2}{BC} }$

$\frac{AQ}{3} = \frac{3}{5} より、AQ = 5/3$ $\frac{16}{5}$

(2) チェバの定理を使う。$\frac{QT}{TB} \frac{BR}{RA} \frac{AP}{PC} = 1$ なので

3. 最終的な答え

ア：x

イ：y

ウ：x+y

エ：x-y

y：36.87

CQ:16/5

CR:12/5

QT/TA = 9/16