(1) ∫01xlnxdx x=0 で被積分関数が非有界なので、ϵ>0 を用いて積分範囲を [ϵ,1] とし、ϵ→0 の極限を取ります。 ∫ϵ1xlnxdx を計算します。 部分積分を行います。u=lnx, dv=x1dx とすると、du=x1dx, v=2x となります。 ∫ϵ1xlnxdx=[2xlnx]ϵ1−∫ϵ12x⋅x1dx=[2xlnx]ϵ1−2∫ϵ1x1dx =(21ln1−2ϵlnϵ)−2[2x]ϵ1=(0−2ϵlnϵ)−4(1−ϵ)=−2ϵlnϵ−4+4ϵ limϵ→0(−2ϵlnϵ−4+4ϵ) を計算します。 limϵ→0ϵ=0, limϵ→0ϵlnϵ=0 であるので、 limϵ→0(−2ϵlnϵ−4+4ϵ)=−4 (2) ∫0π/2(tanx1−x1)dx x=0 で被積分関数が定義できないので、ϵ>0 を用いて積分範囲を [ϵ,π/2] とし、ϵ→0 の極限を取ります。 ∫ϵπ/2(tanx1−x1)dx=∫ϵπ/2(sinxcosx−x1)dx この積分は計算が難しいので、解答は画像に書かれている式で止めることにします。
limϵ→0∫ϵπ/2(tanx1−x1)dx (3) ∫1∞x2ln(1+x2)dx 積分区間が非有界なので、Λ>1 を用いて積分範囲を [1,Λ] とし、Λ→∞ の極限を取ります。 ∫1Λx2ln(1+x2)dx を計算します。 部分積分を行います。u=ln(1+x2), dv=x21dx とすると、du=1+x22xdx, v=−x1 となります。 ∫1Λx2ln(1+x2)dx=[−x1ln(1+x2)]1Λ−∫1Λ(−x1)1+x22xdx=[−x1ln(1+x2)]1Λ+2∫1Λ1+x21dx =(−Λ1ln(1+Λ2)−(−11ln(1+12)))+2[arctanx]1Λ=−Λln(1+Λ2)+ln2+2(arctanΛ−arctan1) limΛ→∞(−Λln(1+Λ2)+ln2+2arctanΛ−2arctan1) を計算します。 limΛ→∞Λln(1+Λ2)=0, limΛ→∞arctanΛ=2π, arctan1=4π であるので、 limΛ→∞(−Λln(1+Λ2)+ln2+2arctanΛ−2arctan1)=0+ln2+2(2π)−2(4π)=ln2+π−2π=ln2+2π