与えられた二つの不等式を証明し、さらに等号が成り立つ条件を求める問題です。 (1) $x^2 + y^2 \geq xy$ (2) $x^2 + 2y^2 + 2xy + 2x + 6y + 5 \geq 0$

代数学不等式の証明平方完成相加相乗平均
2025/4/2

1. 問題の内容

与えられた二つの不等式を証明し、さらに等号が成り立つ条件を求める問題です。
(1) x2+y2xyx^2 + y^2 \geq xy
(2) x2+2y2+2xy+2x+6y+50x^2 + 2y^2 + 2xy + 2x + 6y + 5 \geq 0

2. 解き方の手順

(1) x2+y2xyx^2 + y^2 \geq xy の証明
まず、x2+y2xy0x^2 + y^2 - xy \geq 0 を示します。
両辺に x2+y2xyx^2 + y^2 - xy を変形します。
x2+y2xy=x2xy+y2=x2xy+14y2+34y2=(x12y)2+34y2x^2 + y^2 - xy = x^2 - xy + y^2 = x^2 - xy + \frac{1}{4}y^2 + \frac{3}{4}y^2 = (x - \frac{1}{2}y)^2 + \frac{3}{4}y^2
(x12y)20(x - \frac{1}{2}y)^2 \geq 0 かつ 34y20\frac{3}{4}y^2 \geq 0 なので、 (x12y)2+34y20(x - \frac{1}{2}y)^2 + \frac{3}{4}y^2 \geq 0
したがって、x2+y2xyx^2 + y^2 \geq xy が成立します。
等号が成り立つのは、(x12y)2=0(x - \frac{1}{2}y)^2 = 0 かつ 34y2=0\frac{3}{4}y^2 = 0 のときです。これは、x12y=0x - \frac{1}{2}y = 0 かつ y=0y = 0 のときなので、x=0x = 0 かつ y=0y = 0 です。
(2) x2+2y2+2xy+2x+6y+50x^2 + 2y^2 + 2xy + 2x + 6y + 5 \geq 0 の証明
与えられた不等式を平方完成します。
x2+2y2+2xy+2x+6y+5=x2+(2y+2)x+2y2+6y+5x^2 + 2y^2 + 2xy + 2x + 6y + 5 = x^2 + (2y+2)x + 2y^2 + 6y + 5
=(x+y+1)2(y+1)2+2y2+6y+5=(x+y+1)2(y2+2y+1)+2y2+6y+5= (x + y + 1)^2 - (y+1)^2 + 2y^2 + 6y + 5 = (x + y + 1)^2 - (y^2 + 2y + 1) + 2y^2 + 6y + 5
=(x+y+1)2+y2+4y+4=(x+y+1)2+(y+2)2= (x + y + 1)^2 + y^2 + 4y + 4 = (x + y + 1)^2 + (y + 2)^2
(x+y+1)20(x + y + 1)^2 \geq 0 かつ (y+2)20(y + 2)^2 \geq 0 なので、(x+y+1)2+(y+2)20(x + y + 1)^2 + (y + 2)^2 \geq 0
したがって、x2+2y2+2xy+2x+6y+50x^2 + 2y^2 + 2xy + 2x + 6y + 5 \geq 0 が成立します。
等号が成り立つのは、(x+y+1)2=0(x + y + 1)^2 = 0 かつ (y+2)2=0(y + 2)^2 = 0 のときです。これは、x+y+1=0x + y + 1 = 0 かつ y+2=0y + 2 = 0 のときなので、y=2y = -2 かつ x=(2)1=21=1x = -(-2) - 1 = 2 - 1 = 1 です。

3. 最終的な答え

(1) x2+y2xyx^2 + y^2 \geq xy は成立する。等号が成り立つのは x=0x = 0 かつ y=0y = 0 のとき。
(2) x2+2y2+2xy+2x+6y+50x^2 + 2y^2 + 2xy + 2x + 6y + 5 \geq 0 は成立する。等号が成り立つのは x=1x = 1 かつ y=2y = -2 のとき。

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