$\theta$ の方程式 $\cos 2\theta + \cos \theta = a$ があり、$0 \le \theta < 2\pi$ とする。 (1) $a=0$ のとき、この方程式を解く。 (2) $\cos \theta = t$ とするとき、$\theta$ の方程式 $\cos \theta = t$ を満たす $\theta$ がちょうど2個存在するような $t$ の値の範囲を求める。 (3) $\theta$ の方程式 $\cos 2\theta + \cos \theta = a$ が $0 \le \theta < 2\pi$ の範囲で異なる4つの解をもつような $a$ の値の範囲を求める。

1. 問題の内容

$\theta$ の方程式 $\cos 2\theta + \cos \theta = a$ があり、$0 \le \theta < 2\pi$ とする。

(1) $a=0$ のとき、この方程式を解く。

(2) $\cos \theta = t$ とするとき、$\theta$ の方程式 $\cos \theta = t$ を満たす $\theta$ がちょうど2個存在するような $t$ の値の範囲を求める。

(3) $\theta$ の方程式 $\cos 2\theta + \cos \theta = a$ が $0 \le \theta < 2\pi$ の範囲で異なる4つの解をもつような $a$ の値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

(1) $a=0$ のとき、$\cos 2\theta + \cos \theta = 0$ を解く。

$\cos 2\theta = 2\cos^2 \theta - 1$ より、$2\cos^2 \theta + \cos \theta - 1 = 0$

$(2\cos \theta - 1)(\cos \theta + 1) = 0$

$\cos \theta = \frac{1}{2}, -1$

$0 \le \theta < 2\pi$ より、$\theta = \frac{\pi}{3}, \frac{5\pi}{3}, \pi$

(2) $\cos \theta = t$ となる $\theta$ が2個存在するためには、$-1 \le t < 1$ である。ただし、$t = -1$のときは $\theta = \pi$ のみであり、$t=1$ のときは $\theta = 0$のみである。従って、$\cos \theta = t$を満たす$\theta$ がちょうど2個存在するような$t$の値の範囲は $-1 < t < 1$

(3) $\cos 2\theta + \cos \theta = a$

$2\cos^2 \theta - 1 + \cos \theta = a$

$2\cos^2 \theta + \cos \theta - 1 = a$

$\cos \theta = x$ とおくと、$-1 \le x \le 1$

$2x^2 + x - 1 = a$

$2x^2 + x - (1+a) = 0$

$f(x) = 2x^2 + x - 1$ とすると、これは下に凸の二次関数である。

$f(x)=a$となるxの値が-1 < x < 1の範囲で2つ存在するようにaの範囲を求める。

$f(x) = 2(x + \frac{1}{4})^2 - \frac{1}{8} - 1 = 2(x + \frac{1}{4})^2 - \frac{9}{8}$

頂点は$(-\frac{1}{4}, -\frac{9}{8})$

$x=-1$のとき、$f(-1) = 2 - 1 - 1 = 0$

$x=1$のとき、$f(1) = 2 + 1 - 1 = 2$

$- \frac{9}{8} < a < 0$の範囲で、$2x^2 + x - 1 = a$を満たす$x$の値が$-1 < x < 1$の範囲で2つ存在する。

$\cos \theta = x$ となる $\theta$ が2個存在するような $x$ の範囲は $-1 < x < 1$であるから、$- \frac{9}{8} < a < 0$ の範囲では$\theta$の値は4つ存在する。

3. 最終的な答え

(1) $\theta = \frac{\pi}{3}, \pi, \frac{5\pi}{3}$

(2) $-1 < t < 1$

(3) $-\frac{9}{8} < a < 0$