奇数の数列 1, 3, 5, ... を、第 $n$ 群が $n$ 個の奇数を含むように分ける。 (1) 第10群の最初の数を求めよ。 (2) 第8群の数の和を求めよ。 (3) 999 は第何群の第何番目の数であるか。

数論数列奇数等差数列数学的帰納法
2025/7/14

1. 問題の内容

奇数の数列 1, 3, 5, ... を、第 nn 群が nn 個の奇数を含むように分ける。
(1) 第10群の最初の数を求めよ。
(2) 第8群の数の和を求めよ。
(3) 999 は第何群の第何番目の数であるか。

2. 解き方の手順

(1) 第10群の最初の数を求める。
まず、第 nn 群の最初の数は、それまでの群に含まれる奇数の個数の総和に1を加えた番号の奇数である。第 nn 群までの奇数の個数の総和は、
1+2+3++(n1)=(n1)n21 + 2 + 3 + \cdots + (n-1) = \frac{(n-1)n}{2}
したがって、第 nn 群の最初の奇数は、全体で(n1)n2+1\frac{(n-1)n}{2} + 1番目の奇数である。
kk 番目の奇数は 2k12k-1 であるから、第 nn 群の最初の数は
2((n1)n2+1)1=n(n1)+21=n2n+12(\frac{(n-1)n}{2} + 1) - 1 = n(n-1) + 2 - 1 = n^2 - n + 1
したがって、第10群の最初の数は、10210+1=10010+1=9110^2 - 10 + 1 = 100 - 10 + 1 = 91
(2) 第8群の数の和を求める。
第8群に含まれる奇数は8個である。第8群の最初の数は、(1)と同様に考えて 828+1=648+1=578^2 - 8 + 1 = 64 - 8 + 1 = 57 である。
第8群に含まれる奇数は、57, 59, 61, 63, 65, 67, 69, 71 である。
これらの和は、等差数列の和の公式を用いて計算できる。
初項 a=57a = 57, 末項 l=71l = 71, 項数 n=8n = 8 の等差数列の和は、
S=n(a+l)2=8(57+71)2=8(128)2=4×128=512S = \frac{n(a+l)}{2} = \frac{8(57+71)}{2} = \frac{8(128)}{2} = 4 \times 128 = 512
(3) 999 が第何群の第何番目の数であるかを求める。
まず、999 が何番目の奇数であるかを求める。
2k1=9992k-1 = 999 より、 2k=10002k = 1000, k=500k = 500。つまり、999 は500番目の奇数である。
次に、第 nn 群までに含まれる奇数の個数の総和が 500 に最も近い nn を求める。
n(n+1)2\frac{n(n+1)}{2} が 500 に近い nn を探す。
n(n+1)1000n(n+1) \approx 1000 なので、n100031.6n \approx \sqrt{1000} \approx 31.6
n=31n = 31 のとき、31×322=31×16=496\frac{31 \times 32}{2} = 31 \times 16 = 496
n=32n = 32 のとき、32×332=16×33=528\frac{32 \times 33}{2} = 16 \times 33 = 528
したがって、999 は第32群に含まれる。
第31群までに496個の奇数が含まれているので、999 は第32群の 500496=4500 - 496 = 4 番目の数である。

3. 最終的な答え

(1) 91
(2) 512
(3) 第32群の第4番目

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