行列 $A = \begin{pmatrix} 2 & 1 & 0 \\ 0 & 3 & 1 \\ 0 & 0 & 4 \end{pmatrix}$ の固有値 2 に対応する固有ベクトルであるものを選択する問題です。

## 復習問題 21

1. 問題の内容

行列 $A = \begin{pmatrix} 2 & 1 & 0 \\ 0 & 3 & 1 \\ 0 & 0 & 4 \end{pmatrix}$ の固有値 2 に対応する固有ベクトルであるものを選択する問題です。

2. 解き方の手順

固有ベクトル $\mathbf{v}$ は、$A\mathbf{v} = \lambda \mathbf{v}$ を満たします。ここで、$\lambda$ は固有値です。つまり、$A\mathbf{v} = 2\mathbf{v}$ を満たすベクトルを探します。

(1) $\begin{pmatrix} 1 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$ の場合:

$A\mathbf{v} = \begin{pmatrix} 2 & 1 & 0 \\ 0 & 3 & 1 \\ 0 & 0 & 4 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 1 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 2 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix} = 2 \begin{pmatrix} 1 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$.

これは $A\mathbf{v} = 2\mathbf{v}$ を満たすので、固有ベクトルです。

(2) $\begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$ はゼロベクトルなので、固有ベクトルではありません。

(3) $\begin{pmatrix} 0 \\ -1 \\ 3 \end{pmatrix}$ の場合:

$A\mathbf{v} = \begin{pmatrix} 2 & 1 & 0 \\ 0 & 3 & 1 \\ 0 & 0 & 4 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 0 \\ -1 \\ 3 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} -1 \\ 0 \\ 12 \end{pmatrix}$.

$2\mathbf{v} = \begin{pmatrix} 0 \\ -2 \\ 6 \end{pmatrix}$ となり、一致しないため固有ベクトルではありません。

(4) $\begin{pmatrix} 0 \\ 3 \\ 0 \end{pmatrix}$ の場合:

$A\mathbf{v} = \begin{pmatrix} 2 & 1 & 0 \\ 0 & 3 & 1 \\ 0 & 0 & 4 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 0 \\ 3 \\ 0 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 3 \\ 9 \\ 0 \end{pmatrix}$.

$2\mathbf{v} = \begin{pmatrix} 0 \\ 6 \\ 0 \end{pmatrix}$ となり、一致しないため固有ベクトルではありません。

3. 最終的な答え

(1)

## 復習問題 22

1. 問題の内容

行列 $A = \begin{pmatrix} 2 & 1 & 0 \\ 0 & 3 & 1 \\ 0 & 0 & 4 \end{pmatrix}$ の固有値 3 に対応する固有ベクトルであるものを選択する問題です。

2. 解き方の手順

固有ベクトル $\mathbf{v}$ は、$A\mathbf{v} = \lambda \mathbf{v}$ を満たします。ここで、$\lambda$ は固有値です。つまり、$A\mathbf{v} = 3\mathbf{v}$ を満たすベクトルを探します。

(1) $\begin{pmatrix} 1 \\ 1 \\ 0 \end{pmatrix}$ の場合:

$A\mathbf{v} = \begin{pmatrix} 2 & 1 & 0 \\ 0 & 3 & 1 \\ 0 & 0 & 4 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 1 \\ 1 \\ 0 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 3 \\ 3 \\ 0 \end{pmatrix} = 3 \begin{pmatrix} 1 \\ 1 \\ 0 \end{pmatrix}$.

これは $A\mathbf{v} = 3\mathbf{v}$ を満たすので、固有ベクトルです。

(2) $\begin{pmatrix} 0 \\ -1 \\ 3 \end{pmatrix}$ の場合:

$A\mathbf{v} = \begin{pmatrix} 2 & 1 & 0 \\ 0 & 3 & 1 \\ 0 & 0 & 4 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 0 \\ -1 \\ 3 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} -1 \\ 0 \\ 12 \end{pmatrix}$.

$3\mathbf{v} = \begin{pmatrix} 0 \\ -3 \\ 9 \end{pmatrix}$ となり、一致しないため固有ベクトルではありません。

(3) $\begin{pmatrix} -1 \\ 2 \\ 0 \end{pmatrix}$ の場合:

$A\mathbf{v} = \begin{pmatrix} 2 & 1 & 0 \\ 0 & 3 & 1 \\ 0 & 0 & 4 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} -1 \\ 2 \\ 0 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 6 \\ 0 \end{pmatrix}$.

$3\mathbf{v} = \begin{pmatrix} -3 \\ 6 \\ 0 \end{pmatrix}$ となり、一致しないため固有ベクトルではありません。

(4) $\begin{pmatrix} 1 \\ 1 \\ 0 \end{pmatrix}$ の場合:

$A\mathbf{v} = \begin{pmatrix} 2 & 1 & 0 \\ 0 & 3 & 1 \\ 0 & 0 & 4 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 1 \\ 1 \\ 0 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 3 \\ 3 \\ 0 \end{pmatrix} = 3 \begin{pmatrix} 1 \\ 1 \\ 0 \end{pmatrix}$.

これは $A\mathbf{v} = 3\mathbf{v}$ を満たすので、固有ベクトルです。

ただし、(1)と同じベクトルです。

3. 最終的な答え

(1)

## 復習問題 23

1. 問題の内容

行列 $A = \begin{pmatrix} 2 & 1 & 0 \\ 0 & 3 & 1 \\ 0 & 0 & 4 \end{pmatrix}$ が、ある行列 $P$ を用いて $P^{-1}AP = \begin{pmatrix} 2 & 0 & 0 \\ 0 & 3 & 0 \\ 0 & 0 & 4 \end{pmatrix}$ の形に対角化される。この性質を満たす行列 $P$ の番号を選択する問題です。

2. 解き方の手順

行列 $P$ は $A$ の固有ベクトルを並べたものです。

固有値は 2, 3, 4 であり、それぞれに対応する固有ベクトルを求めます。

固有値 2 に対する固有ベクトルは、問題21より $\begin{pmatrix} 1 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$.

固有値 3 に対する固有ベクトルは、問題22より $\begin{pmatrix} 1 \\ 1 \\ 0 \end{pmatrix}$.

固有値 4 に対する固有ベクトルを求める。

$(A - 4I)\mathbf{v} = \mathbf{0}$

$\begin{pmatrix} -2 & 1 & 0 \\ 0 & -1 & 1 \\ 0 & 0 & 0 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$.

$-2x + y = 0$

$-y + z = 0$

$y = 2x$

$z = y = 2x$

よって、固有ベクトルは $\begin{pmatrix} 1 \\ 2 \\ 2 \end{pmatrix}$.

したがって、$P = \begin{pmatrix} 1 & 1 & 1 \\ 0 & 1 & 2 \\ 0 & 0 & 2 \end{pmatrix}$

3. 最終的な答え

(1)