$P$ が直交行列であるとき、$\|P\|^2 = n$ が成り立つことを示す。ここで、$\|P\|$ は行列 $P$ のフロベニウスノルムを表し、$n$ は行列のサイズを表す。つまり、$P$ は $n \times n$ の行列である。

代数学線形代数行列直交行列フロベニウスノルム証明
2025/7/15

1. 問題の内容

PP が直交行列であるとき、P2=n\|P\|^2 = n が成り立つことを示す。ここで、P\|P\| は行列 PP のフロベニウスノルムを表し、nn は行列のサイズを表す。つまり、PPn×nn \times n の行列である。

2. 解き方の手順

直交行列 PP の定義より、PTP=IP^T P = I が成り立つ。ここで、II は単位行列である。
また、フロベニウスノルムの定義より、
P2=i=1nj=1npij2\|P\|^2 = \sum_{i=1}^n \sum_{j=1}^n |p_{ij}|^2
ここで、pijp_{ij} は行列 PP(i,j)(i, j) 成分を表す。
PP が直交行列であることから、PP の各列ベクトルは互いに直交し、かつノルムが1である。つまり、
i=1npikpil=δkl\sum_{i=1}^n p_{ik} p_{il} = \delta_{kl}
ここで、δkl\delta_{kl} はクロネッカーのデルタで、k=lk = l のとき 1、klk \neq l のとき 0 となる。
P2=j=1ni=1npij2\|P\|^2 = \sum_{j=1}^n \sum_{i=1}^n |p_{ij}|^2
ここで、i=1npij2\sum_{i=1}^n |p_{ij}|^2PPjj 番目の列ベクトルのノルムの二乗であり、PP が直交行列であることから、これは 1 に等しい。したがって、
P2=j=1n1=n\|P\|^2 = \sum_{j=1}^n 1 = n

3. 最終的な答え

P2=n\|P\|^2 = n

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