円周を4等分する点をA, B, C, Dとし、Aを出発点とする。サイコロを振り、偶数の目が出たら2、奇数の目が出たら1だけ小石を時計回りに進める。最初にAに戻ったとき上がりとする。 (1) ちょうど1周して上がる確率を求める。 (2) ちょうど2周して上がる確率を求める。

確率論・統計学確率サイコロ漸化式組み合わせ
2025/7/17

1. 問題の内容

円周を4等分する点をA, B, C, Dとし、Aを出発点とする。サイコロを振り、偶数の目が出たら2、奇数の目が出たら1だけ小石を時計回りに進める。最初にAに戻ったとき上がりとする。
(1) ちょうど1周して上がる確率を求める。
(2) ちょうど2周して上がる確率を求める。

2. 解き方の手順

(1) 1周ということは、4進むということである。
4進むには、偶数の目がxx回、奇数の目がyy回出たとき、2x+y=42x + y = 4となる。
可能な組み合わせは、
* x=2,y=0x=2, y=0:偶数2回
* x=1,y=2x=1, y=2:偶数1回、奇数2回
* x=0,y=4x=0, y=4:奇数4回
である。
サイコロの目は偶数が3つ、奇数が3つなので、偶数が出る確率は1/21/2、奇数が出る確率は1/21/2である。
* 偶数2回の場合の確率は、(1/2)2=1/4(1/2)^2 = 1/4
* 偶数1回、奇数2回の場合の確率は、3C1(1/2)(1/2)2=3/8{}_3C_1(1/2)(1/2)^2 = 3/8
* 奇数4回の場合の確率は、(1/2)4=1/16(1/2)^4 = 1/16
したがって、求める確率は1/4+3/8+1/16=4/16+6/16+1/16=11/161/4 + 3/8 + 1/16 = 4/16 + 6/16 + 1/16 = 11/16
(2) 2周ということは、8進むということである。
8進むには、偶数の目がxx回、奇数の目がyy回出たとき、2x+y=82x + y = 8となる。
可能な組み合わせは、
* x=4,y=0x=4, y=0:偶数4回
* x=3,y=2x=3, y=2:偶数3回、奇数2回
* x=2,y=4x=2, y=4:偶数2回、奇数4回
* x=1,y=6x=1, y=6:偶数1回、奇数6回
* x=0,y=8x=0, y=8:奇数8回
である。
ただし、途中でAに戻ってはいけないので、1周目の結果はA,B,C,Dいずれかでなければならない。
まず1周目までの動きを考える。
1周目にBに到達する場合、1周目にCに到達する場合、1周目にDに到達する場合を考える。
1周目に戻ってきてしまうパターンを除外する。
* 偶数4回の場合の確率は、(1/2)4=1/16(1/2)^4 = 1/16
* 偶数3回、奇数2回の場合の確率は、5C3(1/2)3(1/2)2=10/32=5/16{}_5C_3(1/2)^3(1/2)^2 = 10/32 = 5/16
* 偶数2回、奇数4回の場合の確率は、6C2(1/2)2(1/2)4=15/64{}_6C_2(1/2)^2(1/2)^4 = 15/64
* 偶数1回、奇数6回の場合の確率は、7C1(1/2)1(1/2)6=7/128{}_7C_1(1/2)^1(1/2)^6 = 7/128
* 奇数8回の場合の確率は、(1/2)8=1/256(1/2)^8 = 1/256
1周目に戻ってきてしまう確率は、11/1611/16であった。
したがって、2周して戻ってくる確率は、111/16=5/161 - 11/16 = 5/16
まず1回目に1進んで、残り7進む。
1回目に2進んで、残り6進む。
1回目に3進んで、残り5進む。
最初の1回の試行で場合分けをする。
(1) 最初が奇数の場合(確率1/2):このとき、残りは3進めば良い。3進む確率は、偶奇の組み合わせは(1回偶数,1回奇数)または(3回奇数)であり、確率は2C1(1/2)2+(1/2)3=3/8{}_2C_1(1/2)^2+(1/2)^3=3/8
(2) 最初が偶数の場合(確率1/2):このとき、残りは2進めば良い。2進む確率は、(1回偶数)または(2回奇数)であり、確率は(1/2)+(1/2)^2=3/4。ただし、このゲームは、Aにたどり着いたら終わりなので、途中で4の倍数になってはいけない。
したがって、ちょうど2周して上がる確率は、1/23/8+1/23/4=3/16+3/8=3/16+6/16=9/161/2 * 3/8 + 1/2 * 3/4 = 3/16 + 3/8 = 3/16 + 6/16 = 9/16

3. 最終的な答え

(1) 11/16
(2) 9/16

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