現在価格10000円の商品Sを2か月後に10000円で買う権利のプレミアムを求める問題です。商品Sの1か月後の価格は、元の価格に比べて60%の確率で1割上昇、10%の確率で不変、30%の確率で1割下落すると仮定されています。

確率論・統計学確率期待値金融工学オプション
2025/7/17

1. 問題の内容

現在価格10000円の商品Sを2か月後に10000円で買う権利のプレミアムを求める問題です。商品Sの1か月後の価格は、元の価格に比べて60%の確率で1割上昇、10%の確率で不変、30%の確率で1割下落すると仮定されています。

2. 解き方の手順

まず、1か月後の商品の価格変動を考えます。現在の価格は10000円なので、
* 60%の確率で1.1倍になり、11000円になる。
* 10%の確率で変わらず、10000円のまま。
* 30%の確率で0.9倍になり、9000円になる。
次に、2か月後の価格変動を考えます。これは、1か月後のそれぞれの価格から、さらに1か月後の価格変動を考慮する必要があります。
* 1か月後に11000円だった場合:
* 60%の確率で11000円 * 1.1 = 12100円
* 10%の確率で11000円 * 1 = 11000円
* 30%の確率で11000円 * 0.9 = 9900円
* 1か月後に10000円だった場合:
* 60%の確率で10000円 * 1.1 = 11000円
* 10%の確率で10000円 * 1 = 10000円
* 30%の確率で10000円 * 0.9 = 9000円
* 1か月後に9000円だった場合:
* 60%の確率で9000円 * 1.1 = 9900円
* 10%の確率で9000円 * 1 = 9000円
* 30%の確率で9000円 * 0.9 = 8100円
ここで、権利を行使するのは2か月後の価格が10000円を超えている場合のみです。権利を行使した場合の利益は、2か月後の価格から10000円を引いた額になります。プレミアムは、これらの利益の期待値です。
2か月後の価格が12100円になる確率は、0.6 * 0.6 = 0.36
このときの利益は、12100 - 10000 = 2100円
2か月後の価格が11000円になる確率は、0.6 * 0.1 + 0.1 * 0.6 = 0.12
このときの利益は、11000 - 10000 = 1000円
2か月後の価格が9900円になる確率は、0.6 * 0.3 + 0.1 * 0.3 + 0.3 * 0.6 = 0.48
このとき権利を行使しないので、利益は0円
2か月後の価格が10000円になる確率は、0.1 * 0.1 = 0.01
このとき権利を行使しないので、利益は0円
2か月後の価格が9000円になる確率は、0.1 * 0.3 + 0.3 * 0.1 = 0.06
このとき権利を行使しないので、利益は0円
2か月後の価格が8100円になる確率は、0.3 * 0.3 = 0.09
このとき権利を行使しないので、利益は0円
したがって、プレミアムは以下の計算で求められます。
0.36×2100+0.12×1000+0.48×0+0.01×0+0.06×0+0.09×0=756+120=8760.36 \times 2100 + 0.12 \times 1000 + 0.48 \times 0 + 0.01 \times 0 + 0.06 \times 0 + 0.09 \times 0 = 756 + 120 = 876

3. 最終的な答え

876円

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