各設問に応じて、以下のように解答する。
(a) 式(1), (2)から、コリオリの力と遠心力を考慮して運動方程式を導出する。質点の位置ベクトルを r=Xi^+Yj^とすると、 v=X˙i^+Y˙j^ a=X¨i^+Y¨j^ であり、ω=ωk^ であるから、 ω×r=−ωYi^+ωXj^ ω×(ω×r)=−ω2Xi^−ω2Yj^ コリオリの力は −2mω×v=2mωY˙i^−2mωX˙j^ したがって、運動方程式は
mX¨=−mω2X+2mωY˙ mY¨=−mω2Y−2mωX˙ これは問題文に示されている式(3), (4)と一致する。
(b) 非慣性系で静止している場合、遠心力とコリオリの力が釣り合っている。慣性系から見ると、質点は等速円運動をしている。図示は省略。
(c) ξ=X−iY とすると、 ξ˙=X˙−iY˙ ξ¨=X¨−iY¨ 式(3)と式(4)にiをかけて足し合わせると
mX¨+imY¨=mω2X+2mωY˙+i(mω2Y−2mωX˙) m(X¨+iY¨)=mω2(X+iY)−2imω(X˙−iY˙) ξ¨=ω2ξ−2iωξ˙ ξ¨+2iωξ˙−ω2ξ=0 (d) ξ=α(t)e−iωt と仮定すると、 ξ˙=α˙e−iωt−iωαe−iωt ξ¨=α¨e−iωt−2iωα˙e−iωt−ω2αe−iωt α¨−2iωα˙−ω2α+2iω(α˙−iωα)−ω2α=0 α¨=0 よって、α(t)=βt+γ。ここでβとγは複素定数。したがって、 ξ=(βt+γ)e−iωt (e) t=0 でx軸とX軸が一致しているので、ξ(0)=x+iy。また、X=x,Y=y。 ξ(0)=γ=x+iy ξ=(βt+x+iy)e−iωt β=A+iC, γ=B+iDとおくと、 x=Re(βt+γ)=Re((βt+γ)e−iωt) x=Re(β)t+Re(γ) y=Im(β)t+Im(γ) (f) (g) (h) (i) については、物理的な意味合いの説明や図示が必要となるため、解答は省略する。