この問題は、与えられた消費関数、投資関数、実質貨幣需要関数、財市場の均衡条件、および実質貨幣量に基づいて、以下の3つの問いに答えるものです。 * (5-1) IS曲線とLM曲線を求める。 * (5-2) 均衡GDP $Y^*$ と均衡利子率 $i^*$ を求める。 * (5-3) 実質貨幣量が100単位増加した場合の均衡GDP $Y^*$ を求める。

応用数学経済モデルIS-LMモデル均衡分析連立方程式
2025/7/21
## 回答

1. 問題の内容

この問題は、与えられた消費関数、投資関数、実質貨幣需要関数、財市場の均衡条件、および実質貨幣量に基づいて、以下の3つの問いに答えるものです。
* (5-1) IS曲線とLM曲線を求める。
* (5-2) 均衡GDP YY^* と均衡利子率 ii^* を求める。
* (5-3) 実質貨幣量が100単位増加した場合の均衡GDP YY^* を求める。

2. 解き方の手順

**5-1: IS曲線とLM曲線を求める**
* **IS曲線:** 財市場の均衡条件 Y=C+IY = C + I に、与えられた消費関数 C=0.85Y+500C = 0.85Y + 500 と投資関数 I=4500500iI = 4500 - 500i を代入します。
Y=0.85Y+500+4500500iY = 0.85Y + 500 + 4500 - 500i
0.15Y=5000500i0.15Y = 5000 - 500i
Y=5000500i0.15Y = \frac{5000 - 500i}{0.15}
Y=1000003100003iY = \frac{100000}{3} - \frac{10000}{3}i
これがIS曲線です。
* **LM曲線:** 貨幣市場の均衡条件 L=ML = M を用います。ここで、LLは実質貨幣需要関数 L=500+0.7Y1000iL = 500 + 0.7Y - 1000i であり、MMは実質貨幣供給量で、与えられた値2500です。
2500=500+0.7Y1000i2500 = 500 + 0.7Y - 1000i
2000=0.7Y1000i2000 = 0.7Y - 1000i
0.7Y=2000+1000i0.7Y = 2000 + 1000i
Y=2000+1000i0.7Y = \frac{2000 + 1000i}{0.7}
Y=200007+100007iY = \frac{20000}{7} + \frac{10000}{7}i
これがLM曲線です。
**5-2: 均衡GDP YY^* と均衡利子率 ii^* を求める**
IS曲線とLM曲線の連立方程式を解きます。
IS曲線:Y=1000003100003iY = \frac{100000}{3} - \frac{10000}{3}i
LM曲線:Y=200007+100007iY = \frac{20000}{7} + \frac{10000}{7}i
これらをイコールで結びます。
1000003100003i=200007+100007i\frac{100000}{3} - \frac{10000}{3}i = \frac{20000}{7} + \frac{10000}{7}i
1000003200007=100007i+100003i\frac{100000}{3} - \frac{20000}{7} = \frac{10000}{7}i + \frac{10000}{3}i
7000006000021=30000+7000021i\frac{700000 - 60000}{21} = \frac{30000 + 70000}{21}i
64000021=10000021i\frac{640000}{21} = \frac{100000}{21}i
i=640000100000i = \frac{640000}{100000}
i=6.4i^* = 6.4
求めた ii^* をLM曲線に代入して、YY^* を求めます。
Y=200007+100007(6.4)Y^* = \frac{20000}{7} + \frac{10000}{7}(6.4)
Y=20000+640007Y^* = \frac{20000 + 64000}{7}
Y=840007Y^* = \frac{84000}{7}
Y=12000Y^* = 12000
**5-3: 実質貨幣量が100単位増加したら、YY^* はいくらになるか**
実質貨幣供給量が2500から2600に増加します。
LM曲線は次のように変わります。
2600=500+0.7Y1000i2600 = 500 + 0.7Y - 1000i
2100=0.7Y1000i2100 = 0.7Y - 1000i
0.7Y=2100+1000i0.7Y = 2100 + 1000i
Y=2100+1000i0.7Y = \frac{2100 + 1000i}{0.7}
Y=3000+100007iY = 3000 + \frac{10000}{7}i
新しいLM曲線とIS曲線の連立方程式を解きます。
IS曲線:Y=1000003100003iY = \frac{100000}{3} - \frac{10000}{3}i
新しいLM曲線:Y=3000+100007iY = 3000 + \frac{10000}{7}i
1000003100003i=3000+100007i\frac{100000}{3} - \frac{10000}{3}i = 3000 + \frac{10000}{7}i
10000033000=100007i+100003i\frac{100000}{3} - 3000 = \frac{10000}{7}i + \frac{10000}{3}i
10000090003=30000+7000021i\frac{100000 - 9000}{3} = \frac{30000 + 70000}{21}i
910003=10000021i\frac{91000}{3} = \frac{100000}{21}i
i=910003×21100000i = \frac{91000}{3} \times \frac{21}{100000}
i=91×7100i = \frac{91 \times 7}{100}
i=637100=6.37i = \frac{637}{100} = 6.37
新しい YY^* を求めるために、新しいLM曲線に代入します。
Y=3000+100007(6.37)Y^* = 3000 + \frac{10000}{7}(6.37)
Y=3000+637007Y^* = 3000 + \frac{63700}{7}
Y=3000+9100Y^* = 3000 + 9100
Y=12100Y^* = 12100

3. 最終的な答え

* IS曲線: Y=1000003100003iY = \frac{100000}{3} - \frac{10000}{3}i
* LM曲線: Y=200007+100007iY = \frac{20000}{7} + \frac{10000}{7}i
* 均衡GDP YY^*: 12000
* 均衡利子率 ii^*: 6.4
* 実質貨幣量が100単位増加した場合の均衡GDP YY^*: 12100

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