ある缶コーヒーの価格 $X$ を変化させたときの、1日の販売数量 $Y$ のデータが与えられています。このデータを用いて、以下の4つの問題を解きます。 1. 最小二乗法を用いて回帰式 $Y = a + bX$ を推定する。

1. 問題の内容

ある缶コーヒーの価格 $X$ を変化させたときの、1日の販売数量 $Y$ のデータが与えられています。このデータを用いて、以下の4つの問題を解きます。

1. 最小二乗法を用いて回帰式 $Y = a + bX$ を推定する。

2. 缶コーヒーを1円値下げした時、1日の販売数量がどれくらい増加するかを求める。

3. 缶コーヒーを95円にした時、1日の販売数量を予測する。

4. 缶コーヒーを78円にした時、1日の販売数量を予測する。

2. 解き方の手順

まず、表を完成させます。

| X | Y | X-X̄ | Y-Ȳ | (X-X̄)² | (Y-Ȳ)² | (X-X̄)(Y-Ȳ) |

| --- | --- | ---- | ---- | ------ | ------ | ---------- |

| 115 | 10 | 15 | -28 | 225 | 784 | -420 |

| 110 | 20 | 10 | -18 | 100 | 324 | -180 |

| 100 | 30 | 0 | -8 | 0 | 64 | 0 |

| 90 | 60 | -10 | 22 | 100 | 484 | -220 |

| 85 | 70 | -15 | 32 | 225 | 1024 | -480 |

| 平均 | 平均 | | | | | |

| 100 | 38 | | | | | |

次に、回帰式 $Y = a + bX$ を最小二乗法で推定します。

傾き $b$ は、

$b = \frac{\sum_{i=1}^{n} (X_i - \bar{X})(Y_i - \bar{Y})}{\sum_{i=1}^{n} (X_i - \bar{X})^2}$

切片 $a$ は、

$a = \bar{Y} - b\bar{X}$

ここで、$n = 5$ (データ数)であり、$X_i$ および $Y_i$ は個々のデータ点の値、$\bar{X}$ および $\bar{Y}$ はそれぞれ $X$ と $Y$ の平均値です。

表より、

$\sum_{i=1}^{5} (X_i - \bar{X})(Y_i - \bar{Y}) = -420 - 180 + 0 + (-220) + (-480) = -1300$

$\sum_{i=1}^{5} (X_i - \bar{X})^2 = 225 + 100 + 0 + 100 + 225 = 650$

従って、

$b = \frac{-1300}{650} = -2$

$a = 38 - (-2) \times 100 = 38 + 200 = 238$

したがって、回帰式は $Y = 238 - 2X$ となります。

1. 回帰式: $Y = 238 - 2X$

2. 缶コーヒーを1円値下げした時、販売数量の増加量は、傾き $b$ の絶対値 $|b| = |-2| = 2$ です。

3. $X = 95$ のとき、$Y = 238 - 2 \times 95 = 238 - 190 = 48$

4. $X = 78$ のとき、$Y = 238 - 2 \times 78 = 238 - 156 = 82$

3. 最終的な答え

1. 回帰式: $Y = 238 - 2X$

2. 2個

3. 48個

4. 82個