質量 $m$ の2つの物体が、それぞれ初速度 $v_{1i}$ と $v_{2i}$ で直線上を運動しており、非弾性衝突をする。反発係数(はねかえり係数)$e$ は 0.80 である。右方向を正とする。 (1) 衝突後の2つの物体の速度を $v_{1f}$ 、 $v_{2f}$ とするとき、運動量保存の式を書け。 (2) 衝突後の2つの物体の速度を $v_{1f}$ 、 $v_{2f}$ とするとき、相対速度を反発係数を用いて表せ。 (3) $v_{1i} = 10 \ m/s$、$v_{2i} = -4.0 \ m/s$ のとき、衝突後の2つの物体の速度 $v_{1f}$、$v_{2f}$ を求めよ。

応用数学力学運動量保存非弾性衝突反発係数物理
2025/7/22

1. 問題の内容

質量 mm の2つの物体が、それぞれ初速度 v1iv_{1i}v2iv_{2i} で直線上を運動しており、非弾性衝突をする。反発係数(はねかえり係数)ee は 0.80 である。右方向を正とする。
(1) 衝突後の2つの物体の速度を v1fv_{1f}v2fv_{2f} とするとき、運動量保存の式を書け。
(2) 衝突後の2つの物体の速度を v1fv_{1f}v2fv_{2f} とするとき、相対速度を反発係数を用いて表せ。
(3) v1i=10 m/sv_{1i} = 10 \ m/sv2i=4.0 m/sv_{2i} = -4.0 \ m/s のとき、衝突後の2つの物体の速度 v1fv_{1f}v2fv_{2f} を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 運動量保存の法則より、衝突前の運動量の総和は衝突後の運動量の総和に等しい。それぞれの質量が mm であるため、
mv1i+mv2i=mv1f+mv2fm v_{1i} + m v_{2i} = m v_{1f} + m v_{2f}
両辺を mm で割ると、
v1i+v2i=v1f+v2fv_{1i} + v_{2i} = v_{1f} + v_{2f}
(2) 反発係数 ee は、相対速度の比で表される。
e=v2fv1fv2iv1ie = - \frac{v_{2f} - v_{1f}}{v_{2i} - v_{1i}}
したがって、
v2fv1f=e(v2iv1i)v_{2f} - v_{1f} = -e (v_{2i} - v_{1i})
(3) (1)と(2)で求めた式を用いて、v1fv_{1f}v2fv_{2f} を求める。
v1i+v2i=v1f+v2fv_{1i} + v_{2i} = v_{1f} + v_{2f}
v2fv1f=e(v2iv1i)v_{2f} - v_{1f} = -e (v_{2i} - v_{1i})
v1i=10 m/sv_{1i}=10 \ m/sv2i=4.0 m/sv_{2i}=-4.0 \ m/se=0.8e=0.8 を代入すると、
104=v1f+v2f10 - 4 = v_{1f} + v_{2f}
v2fv1f=0.8(410)v_{2f} - v_{1f} = -0.8 (-4 - 10)
したがって、
v1f+v2f=6v_{1f} + v_{2f} = 6
v2fv1f=0.8(14)=11.2v_{2f} - v_{1f} = -0.8 (-14) = 11.2
2つの式を足し合わせると、
2v2f=17.22v_{2f} = 17.2
v2f=8.6v_{2f} = 8.6
v1f=6v2f=68.6=2.6v_{1f} = 6 - v_{2f} = 6 - 8.6 = -2.6

3. 最終的な答え

(1) 運動量保存の式:
v1i+v2i=v1f+v2fv_{1i} + v_{2i} = v_{1f} + v_{2f}
(2) 相対速度:
v2fv1f=e(v2iv1i)v_{2f} - v_{1f} = -e (v_{2i} - v_{1i})
(3) 衝突後の速度:
v1f=2.6 m/sv_{1f} = -2.6 \ m/s
v2f=8.6 m/sv_{2f} = 8.6 \ m/s

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