まず、経路Cを構成する4つの線分(P→Q, Q→R, R→S, S→P)それぞれに沿った線積分を計算する。
* **経路P→Q**: この線分では y が一定なので、dy=0。また、x は x から x+Δx まで変化する。したがって、積分は以下のようになる。 ∫P→QA⋅dl=∫xx+ΔxAx(x′,y)dx′ * **経路Q→R**: この線分では x が一定なので、dx=0。また、y は y から y+Δy まで変化する。したがって、積分は以下のようになる。 ∫Q→RA⋅dl=∫yy+ΔyAy(x+Δx,y′)dy′ * **経路R→S**: この線分では y が一定なので、dy=0。また、x は x+Δx から x まで変化する。したがって、積分は以下のようになる。 ∫R→SA⋅dl=∫x+ΔxxAx(x′,y+Δy)dx′ * **経路S→P**: この線分では x が一定なので、dx=0。また、y は y+Δy から y まで変化する。したがって、積分は以下のようになる。 ∫S→PA⋅dl=∫y+ΔyyAy(x,y′)dy′ これらの積分を全て足し合わせることで、周回積分 ∮CA⋅dl が得られる。 ∮CA⋅dl=∫xx+ΔxAx(x′,y)dx′+∫yy+ΔyAy(x+Δx,y′)dy′+∫x+ΔxxAx(x′,y+Δy)dx′+∫y+ΔyyAy(x,y′)dy′ 次に、積分記号の中身をテイラー展開で近似する。例えば、Ax(x,y+Δy)≈Ax(x,y)+∂y∂AxΔy などとなる。これらの展開を用いて周回積分を計算すると、面積 ΔxΔy に比例する項が残る。具体的には、以下のようになる。 ∮CA⋅dl≈(∂x∂Ay−∂y∂Ax)ΔxΔy ストークスの定理は、周回積分が、その経路で囲まれた面の面積分に等しいことを述べている。具体的には、以下のようになる。
∮CA⋅dl=∬S(∇×A)⋅dS ここで、∇×A はベクトル場 A の回転(ローテーション)であり、dS は面積ベクトルである。今回の2次元の場合、回転は ∂x∂Ay−∂y∂Ax となり、dS は ΔxΔyk^ となる。したがって、ストークスの定理は以下のように表される。 ∮CA⋅dl=∬S(∂x∂Ay−∂y∂Ax)dA=(∂x∂Ay−∂y∂Ax)ΔxΔy