複数の問題が含まれています。 * 問題7:質量 $M$、半径 $a$ の薄くて一様な円板の、一つの直径の周りの慣性モーメントを求める。 * 問題8:縦、横の長さがそれぞれ $a$、$b$ の一様な長方形の板(質量 $M$)を、長さが $b$ の一辺を水平に支えてその周りで小さな振動をさせるときの周期を求める。 * 問題9:傾斜角 $\theta$ の斜面を、滑らずに転がり落ちる一様な球の重心の加速度を求める。 * 問題10:慣性モーメント $I$ で、糸を巻きつける軸の半径が $a$ であるヨーヨーがある。糸を引っ張り上げて、その重心の位置を不動に保つように回転させるには、どのような速さで上向きに糸を引っ張ればよいか。

応用数学慣性モーメント単振動運動方程式剛体回転運動
2025/7/21

1. 問題の内容

複数の問題が含まれています。
* 問題7:質量 MM、半径 aa の薄くて一様な円板の、一つの直径の周りの慣性モーメントを求める。
* 問題8:縦、横の長さがそれぞれ aabb の一様な長方形の板(質量 MM)を、長さが bb の一辺を水平に支えてその周りで小さな振動をさせるときの周期を求める。
* 問題9:傾斜角 θ\theta の斜面を、滑らずに転がり落ちる一様な球の重心の加速度を求める。
* 問題10:慣性モーメント II で、糸を巻きつける軸の半径が aa であるヨーヨーがある。糸を引っ張り上げて、その重心の位置を不動に保つように回転させるには、どのような速さで上向きに糸を引っ張ればよいか。

2. 解き方の手順

**問題7**
* 円板の中心を通る軸に対する慣性モーメントは Ic=12Ma2I_c = \frac{1}{2}Ma^2 である。
* 円板の中心を通る軸に垂直な軸に対する慣性モーメントは Ix=Iy=14Ma2I_x = I_y = \frac{1}{4}Ma^2 である。
* したがって、直径の周りの慣性モーメントは 14Ma2\frac{1}{4}Ma^2 である。
**問題8**
* 支点を中心とした慣性モーメント II は、平行軸の定理を用いて計算する。長方形の中心を通る軸周りの慣性モーメントは 112M(a2+b2)\frac{1}{12}M(a^2 + b^2) である。
* 支点から重心までの距離は a/2a/2 である。
* したがって、平行軸の定理より、I=112M(a2+b2)+M(a2)2=112M(a2+b2)+14Ma2=M12(a2+b2+3a2)=M12(4a2+b2)I = \frac{1}{12}M(a^2 + b^2) + M(\frac{a}{2})^2 = \frac{1}{12}M(a^2 + b^2) + \frac{1}{4}Ma^2 = \frac{M}{12}(a^2 + b^2 + 3a^2) = \frac{M}{12}(4a^2 + b^2)
* 小さな振動の場合、単振動と近似できる。
* 単振動の周期は T=2πIMgdT = 2\pi\sqrt{\frac{I}{Mgd}} で与えられる。ここで、dd は支点から重心までの距離、つまり a/2a/2 である。
* したがって、T=2πM12(4a2+b2)Mga2=2π4a2+b26gaT = 2\pi\sqrt{\frac{\frac{M}{12}(4a^2 + b^2)}{Mg\frac{a}{2}}} = 2\pi\sqrt{\frac{4a^2 + b^2}{6ga}}
**問題9**
* 球の重心の加速度を aa、角加速度を α\alpha とする。
* 球に働く力は重力 MgMg と垂直抗力 NN と摩擦力 ff である。
* 運動方程式は Mgsinθf=MaMg\sin\theta - f = Ma
* 回転の運動方程式は fR=IαfR = I\alpha。ここで、I=25MR2I = \frac{2}{5}MR^2 は球の慣性モーメント、RR は球の半径。
* 滑らない条件より、a=Rαa = R\alpha
* したがって、fR=25MR2aR    f=25MafR = \frac{2}{5}MR^2 \cdot \frac{a}{R} \implies f = \frac{2}{5}Ma
* 運動方程式に代入して、Mgsinθ25Ma=Ma    Mgsinθ=75MaMg\sin\theta - \frac{2}{5}Ma = Ma \implies Mg\sin\theta = \frac{7}{5}Ma
* よって、a=57gsinθa = \frac{5}{7}g\sin\theta
**問題10**
* 糸を引く力を FF とする。
* 重心の位置を不動に保つためには、F=MgF = Mg でなければならない。
* 回転の運動方程式は Fa=IαFa = I\alpha
* 重心の位置が不動なので、v=aωv = a\omega、つまり a=vωa = v\omega。ただし、vは糸を引っ張る速度である。
* したがって、角加速度 α=FaI=MgaI\alpha = \frac{Fa}{I} = \frac{Mga}{I}
* aa はヨーヨーの半径なので,v=aω=aαt=a(MgaI)tv = a\omega = a\alpha t = a (\frac{Mga}{I}) t
* 糸を引っ張る速度 vvv=aω=adωdttv = a \omega = a \frac{d \omega}{dt} tなので、α\alphaが一定の場合、v=Mga2Itv = \frac{Mga^2}{I} t となり、一定の速度ではない。
* 重心が不動であるためには、v=aωv=a\omega が一定になるように糸を引っ張る必要がある。

3. 最終的な答え

* 問題7:14Ma2\frac{1}{4}Ma^2
* 問題8:2π4a2+b26ga2\pi\sqrt{\frac{4a^2 + b^2}{6ga}}
* 問題9:57gsinθ\frac{5}{7}g\sin\theta
* 問題10:v=Mga2Itv = \frac{Mga^2}{I}t、もしくは重心の位置が不動であるためには糸を引っ張る速度が角速度に半径をかけたものに等しい必要がある。

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