自然数 $n$ について、命題「$3n$ は偶数ならば、$n$ は偶数である」が真であることを証明します。

数論命題証明対偶背理法無理数有理数整数の性質
2025/7/23
## 問題57

1. 問題の内容

自然数 nn について、命題「3n3n は偶数ならば、nn は偶数である」が真であることを証明します。

2. 解き方の手順

この命題を直接証明するのは難しいので、対偶を証明します。
元の命題の対偶は「nn が奇数ならば、3n3n は奇数である」となります。
nn が奇数であると仮定すると、n=2k+1n = 2k + 1 ( kk は整数) と表せます。
このとき、3n3n は次のようになります。
3n=3(2k+1)=6k+3=2(3k+1)+13n = 3(2k + 1) = 6k + 3 = 2(3k + 1) + 1
ここで、3k+13k + 1 は整数なので、3n3n は奇数であることがわかります。
したがって、nn が奇数ならば、3n3n は奇数であるという対偶が証明されました。
対偶が真であることから、元の命題「3n3n は偶数ならば、nn は偶数である」も真であることが証明されました。

3. 最終的な答え

3n3n は偶数ならば、nn は偶数である」は真である。
## 問題58

1. 問題の内容

5\sqrt{5} が無理数であることを用いて、1+251 + 2\sqrt{5} が無理数であることを背理法で証明します。

2. 解き方の手順

背理法を用いるので、1+251 + 2\sqrt{5} が有理数であると仮定します。
このとき、1+25=r1 + 2\sqrt{5} = r (rr は有理数) と表せます。
この式を変形して 5\sqrt{5} について解くと、
25=r12\sqrt{5} = r - 1
5=r12\sqrt{5} = \frac{r - 1}{2}
rr は有理数なので、r1r - 1 も有理数です。また、有理数を2で割った数も有理数なので、r12\frac{r - 1}{2} は有理数となります。
したがって、5\sqrt{5} は有理数であるということになります。
しかし、これは 5\sqrt{5} が無理数であるという仮定に矛盾します。
よって、1+251 + 2\sqrt{5} が有理数であるという仮定が誤りであることが示されました。
したがって、1+251 + 2\sqrt{5} は無理数です。

3. 最終的な答え

1+251 + 2\sqrt{5} は無理数である。

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## 問題の回答

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