行列の階数は、線形独立な行(または列)の最大数である。行列式を計算し、それが0でない場合に階数は3となる。行列式が0の場合、階数は3より小さくなる。行基本変形を使って階段行列に変形して解くこともできる。ここでは行列式を計算する。
∣A∣=1xxx1xxx1=1(1−x2)−x(x−x2)+x(x2−x)=1−x2−x2+x3+x3−x2=1−3x2+2x3=(1−x)2(1+2x) ∣A∣=0 のとき、(1−x)2(1+2x)=0 より、x=1 または x=−21 である。 (i) x=1 かつ x=−21 のとき、 ∣A∣=0 なので、階数は 3 である。 (ii) x=1 のとき、A=111111111 となり、全ての行が同じなので、階数は 1 である。 (iii) x=−21 のとき、A=1−21−21−211−21−21−211 となる。 このとき、A=1−21−21−211−21−21−211→100−2143−43−21−4343→100−2110−21−10 と行基本変形できるので、階数は 2 である。