与えられた行列 $A = \begin{bmatrix} -2 & -4 \\ 1 & 2 \end{bmatrix}$ に対して、 (1) 核 $Ker A$ を求め、図示する。 (2) 像 $Im A$ を求め、図示する。

1. 問題の内容

与えられた行列 $A = \begin{bmatrix} -2 & -4 \\ 1 & 2 \end{bmatrix}$ に対して、

(1) 核 $Ker A$ を求め、図示する。

(2) 像 $Im A$ を求め、図示する。

2. 解き方の手順

(1) 核 $Ker A$ を求める。

$Ker A$ は $Ax = 0$ を満たすベクトル $x = \begin{bmatrix} x_1 \\ x_2 \end{bmatrix}$ の集合である。

$Ax = \begin{bmatrix} -2 & -4 \\ 1 & 2 \end{bmatrix} \begin{bmatrix} x_1 \\ x_2 \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} -2x_1 - 4x_2 \\ x_1 + 2x_2 \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} 0 \\ 0 \end{bmatrix}$

この連立一次方程式を解く。

$x_1 + 2x_2 = 0$ より $x_1 = -2x_2$

$x = \begin{bmatrix} -2x_2 \\ x_2 \end{bmatrix} = x_2 \begin{bmatrix} -2 \\ 1 \end{bmatrix}$

したがって、$Ker A = \{ c \begin{bmatrix} -2 \\ 1 \end{bmatrix} | c \in \mathbb{R} \}$

(2) 像 $Im A$ を求める。

$Im A$ は $A$ の列ベクトルの線形結合で表されるベクトルの集合である。

$A = \begin{bmatrix} -2 & -4 \\ 1 & 2 \end{bmatrix}$ の列ベクトルを $a_1 = \begin{bmatrix} -2 \\ 1 \end{bmatrix}$ , $a_2 = \begin{bmatrix} -4 \\ 2 \end{bmatrix}$ とすると、

$x = \begin{bmatrix} x_1 \\ x_2 \end{bmatrix}$ に対して、$Ax = x_1 a_1 + x_2 a_2$ である。

ここで、$a_2 = 2a_1$ より、$a_2$ は $a_1$ の定数倍なので、$A$ の列ベクトルは線形独立ではない。

したがって、$Im A = \{ c \begin{bmatrix} -2 \\ 1 \end{bmatrix} | c \in \mathbb{R} \}$

3. 最終的な答え

(1) $Ker A = \{ c \begin{bmatrix} -2 \\ 1 \end{bmatrix} | c \in \mathbb{R} \}$

(2) $Im A = \{ c \begin{bmatrix} -2 \\ 1 \end{bmatrix} | c \in \mathbb{R} \}$