袋の中に、1から5までの数字が書かれた赤球が5個と、1から7までの数字が書かれた白球が7個入っています。この袋から1球ずつ2回取り出すとき、次の確率を求めます。ただし、取り出した球は袋に戻しません。 (1) 1回目に白球が取り出されたとき、その白球に書かれている数字が奇数である確率。 (2) 1回目に偶数が書かれている球を取り出したとき、2回目に赤球を取り出す確率。 (3) 1回目に白球が出たとき、2回目も白球が出る確率。

確率論・統計学確率条件付き確率事象
2025/7/27

1. 問題の内容

袋の中に、1から5までの数字が書かれた赤球が5個と、1から7までの数字が書かれた白球が7個入っています。この袋から1球ずつ2回取り出すとき、次の確率を求めます。ただし、取り出した球は袋に戻しません。
(1) 1回目に白球が取り出されたとき、その白球に書かれている数字が奇数である確率。
(2) 1回目に偶数が書かれている球を取り出したとき、2回目に赤球を取り出す確率。
(3) 1回目に白球が出たとき、2回目も白球が出る確率。

2. 解き方の手順

(1)
* 事象A: 1回目に白球を取り出す。
* 事象B: 1回目に取り出した白球に書かれている数字が奇数である。
求める確率はP(BA)P(B|A)、つまり、1回目に白球を取り出したという条件の下で、その白球が奇数である確率です。
まず、P(A)P(A)を計算します。
袋の中には合計12個の球があり、そのうち7個が白球なので、P(A)=712P(A) = \frac{7}{12}です。
次に、P(AB)P(A \cap B)を計算します。
これは、1回目に奇数が書かれた白球を取り出す確率です。1から7までの奇数は1, 3, 5, 7の4つなので、奇数が書かれた白球は4個あります。
したがって、P(AB)=412=13P(A \cap B) = \frac{4}{12} = \frac{1}{3}です。
条件付き確率の公式P(BA)=P(AB)P(A)P(B|A) = \frac{P(A \cap B)}{P(A)}を用いると、
P(BA)=13712=13×127=47P(B|A) = \frac{\frac{1}{3}}{\frac{7}{12}} = \frac{1}{3} \times \frac{12}{7} = \frac{4}{7}
(2)
* 事象C: 1回目に偶数が書かれた球を取り出す。
* 事象D: 2回目に赤球を取り出す。
求める確率はP(DC)P(D|C)、つまり、1回目に偶数が書かれた球を取り出したという条件の下で、2回目に赤球を取り出す確率です。
まず、袋の中にある偶数の球の数を考えます。
赤球には2, 4の2個、白球には2, 4, 6の3個の偶数があるので、偶数の球は合計5個です。
P(C)=512P(C) = \frac{5}{12}
次に、P(CD)P(C \cap D)を考えます。これは、1回目に偶数の球を取り出し、2回目に赤球を取り出す確率です。
この事象は、1回目に偶数の赤球を取り出し、2回目に赤球を取り出す場合と、1回目に偶数の白球を取り出し、2回目に赤球を取り出す場合に分けられます。

1. 1回目に偶数の赤球(2個)を取り出す場合: $\frac{2}{12} \times \frac{4}{11} = \frac{8}{132}$

2. 1回目に偶数の白球(3個)を取り出す場合: $\frac{3}{12} \times \frac{5}{11} = \frac{15}{132}$

したがって、P(CD)=8132+15132=23132P(C \cap D) = \frac{8}{132} + \frac{15}{132} = \frac{23}{132}
条件付き確率の公式P(DC)=P(CD)P(C)P(D|C) = \frac{P(C \cap D)}{P(C)}を用いると、
P(DC)=23132512=23132×125=2311×5=2355P(D|C) = \frac{\frac{23}{132}}{\frac{5}{12}} = \frac{23}{132} \times \frac{12}{5} = \frac{23}{11 \times 5} = \frac{23}{55}
(3)
* 事象E: 1回目に白球を取り出す。
* 事象F: 2回目に白球を取り出す。
求める確率はP(FE)P(F|E)、つまり、1回目に白球を取り出したという条件の下で、2回目に白球を取り出す確率です。
まず、P(E)=712P(E) = \frac{7}{12} (既に計算済み)
次に、P(EF)P(E \cap F)を計算します。
これは、1回目に白球を取り出し、2回目も白球を取り出す確率です。
1回目に白球を取り出す確率は712\frac{7}{12}です。
1回目に白球を取り出した後、残りの球は11個で、そのうち白球は6個です。
したがって、2回目に白球を取り出す確率は611\frac{6}{11}です。
P(EF)=712×611=42132=722P(E \cap F) = \frac{7}{12} \times \frac{6}{11} = \frac{42}{132} = \frac{7}{22}
条件付き確率の公式P(FE)=P(EF)P(E)P(F|E) = \frac{P(E \cap F)}{P(E)}を用いると、
P(FE)=722712=722×127=1222=611P(F|E) = \frac{\frac{7}{22}}{\frac{7}{12}} = \frac{7}{22} \times \frac{12}{7} = \frac{12}{22} = \frac{6}{11}

3. 最終的な答え

(1) 47\frac{4}{7}
(2) 2355\frac{23}{55}
(3) 611\frac{6}{11}

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