あるクラスにA組(10人)とB組(8人)がいます。 (1) クラス全体から4人を選ぶ方法は何通りあるか。 (2) A組から2人、B組から2人を選ぶ方法は何通りあるか。 (3) 選ばれた4人にA組とB組の生徒が少なくとも1人ずつ含まれる確率を求めよ。

確率論・統計学組み合わせ確率期待値分散共分散相関係数
2025/7/27
はい、承知いたしました。問題1と問題2について、それぞれ解説します。
**問題1**

1. 問題の内容

あるクラスにA組(10人)とB組(8人)がいます。
(1) クラス全体から4人を選ぶ方法は何通りあるか。
(2) A組から2人、B組から2人を選ぶ方法は何通りあるか。
(3) 選ばれた4人にA組とB組の生徒が少なくとも1人ずつ含まれる確率を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) クラス全体から4人を選ぶ方法
クラス全体の人数は10 + 8 = 18人です。
18人から4人を選ぶ組み合わせなので、
18C4=18!4!(184)!=18!4!14!=18×17×16×154×3×2×1=3060_{18}C_4 = \frac{18!}{4!(18-4)!} = \frac{18!}{4!14!} = \frac{18 \times 17 \times 16 \times 15}{4 \times 3 \times 2 \times 1} = 3060 通り
(2) A組から2人、B組から2人を選ぶ方法
A組から2人を選ぶ方法は10C2=10!2!8!=10×92=45_{10}C_2 = \frac{10!}{2!8!} = \frac{10 \times 9}{2} = 45 通り
B組から2人を選ぶ方法は8C2=8!2!6!=8×72=28_{8}C_2 = \frac{8!}{2!6!} = \frac{8 \times 7}{2} = 28 通り
したがって、A組から2人、B組から2人を選ぶ方法は、45 × 28 = 1260 通り
(3) 選ばれた4人にA組とB組の生徒が少なくとも1人ずつ含まれる確率
まず、4人を選ぶすべての組み合わせは(1)で求めた3060通りです。
A組とB組の生徒が少なくとも1人ずつ含まれるということは、
(i) A組から1人、B組から3人
(ii) A組から2人、B組から2人
(iii) A組から3人、B組から1人
のいずれかのパターンであるということです。
(ii)は既に計算済みで1260通りです。
(i) A組から1人、B組から3人を選ぶ方法
10C1×8C3=10×8×7×63×2×1=10×56=560_{10}C_1 \times _{8}C_3 = 10 \times \frac{8 \times 7 \times 6}{3 \times 2 \times 1} = 10 \times 56 = 560 通り
(iii) A組から3人、B組から1人を選ぶ方法
10C3×8C1=10×9×83×2×1×8=120×8=960_{10}C_3 \times _{8}C_1 = \frac{10 \times 9 \times 8}{3 \times 2 \times 1} \times 8 = 120 \times 8 = 960 通り
A組とB組の生徒が少なくとも1人ずつ含まれる選び方は、
1260 + 560 + 960 = 2780 通り
したがって、確率は 27803060=139153\frac{2780}{3060} = \frac{139}{153}

3. 最終的な答え

(1) 3060通り
(2) 1260通り
(3) 139153\frac{139}{153}
**問題2**

1. 問題の内容

4人の生徒の数学(X)と物理(Y)の点数が以下の表で与えられています。
生徒番号 | 数学(X) | 物理(Y)
------- | -------- | --------
1 | 80 | 60
2 | 70 | 70
3 | 50 | 60
4 | 90 | 80
(1) 数学の点数Xの期待値E[X]と分散V(X)を求めよ。
(2) 物理の点数Yの期待値E[Y]と分散V(Y)を求めよ。
(3) 数学の点数Xと物理の点数Yの共分散Cov(X, Y)を求めよ。
(4) 数学の点数Xと物理の点数Yの相関係数ρX,Y\rho_{X,Y}を小数点第3位で四捨五入して求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 数学の点数Xの期待値と分散
期待値 E[X]=80+70+50+904=2904=72.5E[X] = \frac{80+70+50+90}{4} = \frac{290}{4} = 72.5
分散 V(X)=E[(XE[X])2]=(8072.5)2+(7072.5)2+(5072.5)2+(9072.5)24=7.52+(2.5)2+(22.5)2+17.524=56.25+6.25+506.25+306.254=8754=218.75V(X) = E[(X - E[X])^2] = \frac{(80-72.5)^2 + (70-72.5)^2 + (50-72.5)^2 + (90-72.5)^2}{4} \\ = \frac{7.5^2 + (-2.5)^2 + (-22.5)^2 + 17.5^2}{4} = \frac{56.25 + 6.25 + 506.25 + 306.25}{4} = \frac{875}{4} = 218.75
(2) 物理の点数Yの期待値と分散
期待値 E[Y]=60+70+60+804=2704=67.5E[Y] = \frac{60+70+60+80}{4} = \frac{270}{4} = 67.5
分散 V(Y)=E[(YE[Y])2]=(6067.5)2+(7067.5)2+(6067.5)2+(8067.5)24=(7.5)2+2.52+(7.5)2+12.524=56.25+6.25+56.25+156.254=2754=68.75V(Y) = E[(Y - E[Y])^2] = \frac{(60-67.5)^2 + (70-67.5)^2 + (60-67.5)^2 + (80-67.5)^2}{4} \\ = \frac{(-7.5)^2 + 2.5^2 + (-7.5)^2 + 12.5^2}{4} = \frac{56.25 + 6.25 + 56.25 + 156.25}{4} = \frac{275}{4} = 68.75
(3) 共分散
Cov(X,Y)=E[(XE[X])(YE[Y])]=(8072.5)(6067.5)+(7072.5)(7067.5)+(5072.5)(6067.5)+(9072.5)(8067.5)4=7.5×(7.5)+(2.5)×2.5+(22.5)×(7.5)+17.5×12.54=56.256.25+168.75+218.754=3254=81.25Cov(X, Y) = E[(X - E[X])(Y - E[Y])] = \frac{(80-72.5)(60-67.5) + (70-72.5)(70-67.5) + (50-72.5)(60-67.5) + (90-72.5)(80-67.5)}{4} \\ = \frac{7.5 \times (-7.5) + (-2.5) \times 2.5 + (-22.5) \times (-7.5) + 17.5 \times 12.5}{4} \\ = \frac{-56.25 - 6.25 + 168.75 + 218.75}{4} = \frac{325}{4} = 81.25
(4) 相関係数
相関係数 ρX,Y=Cov(X,Y)V(X)V(Y)=81.25218.75×68.75=81.2515046.87581.25122.66570.6624\rho_{X,Y} = \frac{Cov(X, Y)}{\sqrt{V(X)V(Y)}} = \frac{81.25}{\sqrt{218.75 \times 68.75}} = \frac{81.25}{\sqrt{15046.875}} \approx \frac{81.25}{122.6657} \approx 0.6624
小数点第3位で四捨五入すると0.662

3. 最終的な答え

(1) E[X] = 72.5, V(X) = 218.75
(2) E[Y] = 67.5, V(Y) = 68.75
(3) Cov(X, Y) = 81.25
(4) ρX,Y\rho_{X,Y} = 0.662

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