実数 $a>0$ が与えられており、円 $C: (x-a)^2 + y^2 = 81$ が直線 $l: y = \frac{4}{3}x$ に接している。 (1) $a$ の値を求める。 (2) 円 $C_1$ は $C$ と異なる円で、その中心が $x$ 軸上にあり、$l$ と $C$ の両方に接している。$C_1$ の中心の座標と半径を求める。

1. 問題の内容

実数 $a>0$ が与えられており、円 $C: (x-a)^2 + y^2 = 81$ が直線 $l: y = \frac{4}{3}x$ に接している。

(1) $a$ の値を求める。

(2) 円 $C_1$ は $C$ と異なる円で、その中心が $x$ 軸上にあり、$l$ と $C$ の両方に接している。$C_1$ の中心の座標と半径を求める。

2. 解き方の手順

(1) 円 $C: (x-a)^2 + y^2 = 81$ が直線 $l: y = \frac{4}{3}x$ に接する条件は、円の中心 $(a, 0)$ と直線 $l: 4x - 3y = 0$ の距離が円の半径 $9$ に等しいことである。

点と直線の距離の公式より、

$$\frac{|4a - 3(0)|}{\sqrt{4^2 + (-3)^2}} = \frac{|4a|}{\sqrt{16 + 9}} = \frac{|4a|}{5} = 9$$

$|4a| = 45$ であり、$a>0$ より $4a = 45$。よって $a = \frac{45}{4}$。

(2) 円 $C_1$ の中心を $(b, 0)$、半径を $r$ とする。$C_1$ の方程式は $(x-b)^2 + y^2 = r^2$ であり、中心 $(b, 0)$ と直線 $l: 4x - 3y = 0$ の距離が半径 $r$ に等しいので、

$$\frac{|4b - 3(0)|}{\sqrt{4^2 + (-3)^2}} = \frac{|4b|}{5} = r$$

よって $|4b| = 5r$。$r>0$ より $r = \frac{|4b|}{5}$。

円 $C: (x-\frac{45}{4})^2 + y^2 = 81$ と $C_1: (x-b)^2 + y^2 = r^2$ が接するので、中心間の距離は半径の和または差に等しい。

つまり $|\frac{45}{4} - b| = 9 \pm r$。$r = \frac{|4b|}{5}$ を代入すると、

$$|\frac{45}{4} - b| = 9 \pm \frac{|4b|}{5}$$

場合分けをする。

i) $\frac{45}{4} - b \geq 0$ かつ $b \geq 0$ のとき、$b \leq \frac{45}{4}$

$$\frac{45}{4} - b = 9 \pm \frac{4b}{5}$$

$\frac{45}{4} - b = 9 + \frac{4b}{5}$ のとき、$-\frac{9}{4} = \frac{9b}{5}$ より $b = -\frac{5}{4}$ となるが、$b \geq 0$ に矛盾。

$\frac{45}{4} - b = 9 - \frac{4b}{5}$ のとき、$\frac{9}{4} = \frac{b}{5}$ より $b = \frac{45}{4}$ となるが、$C_1$ は $C$ と異なる円なので、これは不適。

ii) $\frac{45}{4} - b \geq 0$ かつ $b < 0$ のとき、$b < 0$

$$\frac{45}{4} - b = 9 \pm \frac{-4b}{5}$$

$\frac{45}{4} - b = 9 - \frac{-4b}{5}$ のとき、$-\frac{9}{4} = \frac{9b}{5}$ より $b = -\frac{5}{4}$。$r = \frac{|4(-\frac{5}{4})|}{5} = \frac{5}{5} = 1$。

このとき、円 $C_1$ は $C$ と異なる円であり、条件を満たす。

$\frac{45}{4} - b = 9 + \frac{4b}{5}$ のとき、$\frac{45}{4} - b = 9 + \frac{4(-b)}{5}$。整理すると、 $-\frac{9}{4} = -\frac{b}{5}$ より $b = \frac{45}{4}$ となるが、$b < 0$ に矛盾。

iii) $\frac{45}{4} - b < 0$ かつ $b \geq 0$ のとき、$b > \frac{45}{4}$

$$-\frac{45}{4} + b = 9 \pm \frac{4b}{5}$$

$-\frac{45}{4} + b = 9 + \frac{4b}{5}$ のとき、$\frac{b}{5} = \frac{81}{4}$ より $b = \frac{405}{4}$。$r = \frac{|4b|}{5} = \frac{4(\frac{405}{4})}{5} = \frac{405}{5} = 81$。

このとき、円 $C_1$ は $C$ と異なる円であり、条件を満たす。

$-\frac{45}{4} + b = 9 - \frac{4b}{5}$ のとき、$\frac{9b}{5} = \frac{81}{4}$ より $b = \frac{45}{4}$ となるが、$b > \frac{45}{4}$ に矛盾。

iv) $\frac{45}{4} - b < 0$ かつ $b < 0$ のとき、$b < 0$ で $b > \frac{45}{4}$ は矛盾。

したがって、$C_1$ の中心の座標と半径は $(-\frac{5}{4}, 0)$ と $1$, または $(\frac{405}{4}, 0)$ と $81$。

3. 最終的な答え

(1) $a = \frac{45}{4}$

(2) 中心 $\left(-\frac{5}{4}, 0\right)$、半径 $1$

または

中心 $\left(\frac{405}{4}, 0\right)$、半径 $81$