質量 $m = 4.0\,\text{kg}$ の物体が水平な床の上に置かれている。物体は水平より $30^\circ$ 上向きに $F = 20\,\text{N}$ の力で引っ張られている。静止摩擦係数が $\mu = 0.40$ のとき、物体が動くかどうかを判定し、動く場合の加速度を求める。重力加速度の大きさは $g = 9.8\,\text{m/s}^2$ であり、$\sqrt{3} = 1.73$ とする。

応用数学物理学力学摩擦力運動方程式静止摩擦係数加速度
2025/3/11

1. 問題の内容

質量 m=4.0kgm = 4.0\,\text{kg} の物体が水平な床の上に置かれている。物体は水平より 3030^\circ 上向きに F=20NF = 20\,\text{N} の力で引っ張られている。静止摩擦係数が μ=0.40\mu = 0.40 のとき、物体が動くかどうかを判定し、動く場合の加速度を求める。重力加速度の大きさは g=9.8m/s2g = 9.8\,\text{m/s}^2 であり、3=1.73\sqrt{3} = 1.73 とする。

2. 解き方の手順

まず、物体に働く力を図示し、それぞれの力の成分を考える。引っ張る力 FF は水平成分 FxF_x と垂直成分 FyF_y に分解できる。
Fx=Fcos30F_x = F \cos 30^\circ
Fy=Fsin30F_y = F \sin 30^\circ
次に、垂直抗力 NN を求める。垂直抗力は、重力 mgmg と引っ張る力の垂直成分 FyF_y によって決まる。
N=mgFyN = mg - F_y
静止摩擦力 ff の最大値 fmaxf_{\text{max}} は、垂直抗力と静止摩擦係数によって決まる。
fmax=μNf_{\text{max}} = \mu N
物体が動き出すためには、引っ張る力の水平成分 FxF_x が静止摩擦力の最大値 fmaxf_{\text{max}} より大きくなければならない。すなわち、Fx>fmaxF_x > f_{\text{max}} であれば物体は動き出す。
物体が動き出す場合、運動方程式を立てて加速度 aa を求める。
ma=Fxfmaxma = F_x - f_{\text{max}}
a=Fxfmaxma = \frac{F_x - f_{\text{max}}}{m}
具体的な数値を代入して計算する。
Fx=20cos30=2032=103=10×1.73=17.3NF_x = 20 \cos 30^\circ = 20 \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} = 10\sqrt{3} = 10 \times 1.73 = 17.3\,\text{N}
Fy=20sin30=2012=10NF_y = 20 \sin 30^\circ = 20 \cdot \frac{1}{2} = 10\,\text{N}
N=4.0×9.810=39.210=29.2NN = 4.0 \times 9.8 - 10 = 39.2 - 10 = 29.2\,\text{N}
fmax=0.40×29.2=11.68Nf_{\text{max}} = 0.40 \times 29.2 = 11.68\,\text{N}
Fx=17.3N>fmax=11.68NF_x = 17.3\,\text{N} > f_{\text{max}} = 11.68\,\text{N} であるから、物体は動く。
a=17.311.684.0=5.624.0=1.405m/s2a = \frac{17.3 - 11.68}{4.0} = \frac{5.62}{4.0} = 1.405\,\text{m/s}^2

3. 最終的な答え

物体は動き、加速度は
a=1.405m/s2a = 1.405\,\text{m/s}^2

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