(1) 塩化アンモニウムのモル濃度を求める。
まず、塩化アンモニウムのモル質量を計算する。
NH4Clのモル質量 =14.01+4×1.01+35.45=53.50 g/mol 次に、塩化アンモニウムの物質量を計算する。
2.75 mg=2.75×10−3 g 物質量 =53.50 g/mol2.75×10−3 g=5.14×10−5 mol 溶液の体積は100 cm3 = 0.1 Lなので、モル濃度は、 モル濃度 =0.1 L5.14×10−5 mol=5.14×10−4 mol/L (2) 塩化アンモニウムを水に溶解させたときの平衡反応式を書く。
塩化アンモニウムは水中でアンモニウムイオン (NH4+) と塩化物イオン (Cl−) に電離する。アンモニウムイオンは弱酸として働き、水と反応してアンモニア (NH3) とヒドロニウムイオン (H3O+) を生成する。 NH4+(aq)+H2O(l)⇌NH3(aq)+H3O+(aq) (3) 平衡時のヒドロニウムイオンのモル濃度を求める。
Kw=Ka⋅Kbより、 Ka=KbKw pKb=9.25 なので、Kb=10−9.25=5.62×10−10 Kw=1.0×10−14より、 Ka=5.62×10−101.0×10−14=1.78×10−5 反応開始時: [NH4+]=5.14×10−4, [NH3]=0, [H3O+]≈0 平衡時: [NH4+]=5.14×10−4−x, [NH3]=x, [H3O+]=x Ka=[NH4+][NH3][H3O+]=5.14×10−4−xx2=1.78×10−5 ここで、x≪5.14×10−4と仮定すると、 x2=1.78×10−5×5.14×10−4=9.15×10−9 x=9.15×10−9=9.57×10−5 x=9.57×10−5≪5.14×10−4 なので、仮定は正しい。 [H3O+]=x=9.57×10−5 mol/L (4) pHを求める。
pH=−log10[H3O+] pH=−log10(9.57×10−5)=4.02