硬貨を $n$ 回投げるとき、表の出る相対度数を $R$ とする。$n=100$ の場合に、$P(|R - \frac{1}{2}| \le 0.05)$ の値を、巻末の正規分布表を用いて求めよ。

確率論・統計学確率二項分布中心極限定理正規分布相対度数
2025/7/28

1. 問題の内容

硬貨を nn 回投げるとき、表の出る相対度数を RR とする。n=100n=100 の場合に、P(R120.05)P(|R - \frac{1}{2}| \le 0.05) の値を、巻末の正規分布表を用いて求めよ。

2. 解き方の手順

RR は表の出る相対度数なので、表の出る回数を XX とすると、R=XnR = \frac{X}{n} である。XX は二項分布 B(n,p)B(n, p) に従う。ここで、n=100n = 100 であり、p=12p = \frac{1}{2} である(表が出る確率)。
nn が大きいので、中心極限定理より、XX は近似的に正規分布に従う。
XX の期待値 E(X)=np=100×12=50E(X) = np = 100 \times \frac{1}{2} = 50
XX の分散 V(X)=np(1p)=100×12×12=25V(X) = np(1-p) = 100 \times \frac{1}{2} \times \frac{1}{2} = 25
XX の標準偏差 σ(X)=V(X)=25=5\sigma(X) = \sqrt{V(X)} = \sqrt{25} = 5
R=Xn=X100R = \frac{X}{n} = \frac{X}{100}
E(R)=E(X)100=50100=12E(R) = \frac{E(X)}{100} = \frac{50}{100} = \frac{1}{2}
V(R)=V(X)1002=2510000=1400V(R) = \frac{V(X)}{100^2} = \frac{25}{10000} = \frac{1}{400}
σ(R)=V(R)=1400=120=0.05\sigma(R) = \sqrt{V(R)} = \sqrt{\frac{1}{400}} = \frac{1}{20} = 0.05
P(R120.05)P(|R - \frac{1}{2}| \le 0.05) を求める。
R120.05|R - \frac{1}{2}| \le 0.05120R12120-\frac{1}{20} \le R - \frac{1}{2} \le \frac{1}{20} と同値である。
したがって、12120R12+120\frac{1}{2} - \frac{1}{20} \le R \le \frac{1}{2} + \frac{1}{20} である。
920R1120\frac{9}{20} \le R \le \frac{11}{20}
0.45R0.550.45 \le R \le 0.55
Z=RE(R)σ(R)=R0.50.05Z = \frac{R - E(R)}{\sigma(R)} = \frac{R - 0.5}{0.05} と標準化する。
P(0.45R0.55)=P(0.450.50.05Z0.550.50.05)P(0.45 \le R \le 0.55) = P(\frac{0.45 - 0.5}{0.05} \le Z \le \frac{0.55 - 0.5}{0.05})
=P(0.050.05Z0.050.05)= P(\frac{-0.05}{0.05} \le Z \le \frac{0.05}{0.05})
=P(1Z1)= P(-1 \le Z \le 1)
=P(Z1)P(Z1)= P(Z \le 1) - P(Z \le -1)
=P(Z1)(1P(Z1))= P(Z \le 1) - (1 - P(Z \le 1))
=2P(Z1)1= 2P(Z \le 1) - 1
標準正規分布表より、P(Z1)=0.8413P(Z \le 1) = 0.8413
したがって、2×0.84131=1.68261=0.68262 \times 0.8413 - 1 = 1.6826 - 1 = 0.6826

3. 最終的な答え

P(R120.05)0.6826P(|R - \frac{1}{2}| \le 0.05) \approx 0.6826

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