連続関数 $f(x)$ に対して、$\frac{d}{dx} \int_{1-x^2}^{1+x^2} f(t) dt$ を求める問題です。

解析学微分積分微分積分学の基本定理合成関数の微分
2025/7/29

1. 問題の内容

連続関数 f(x)f(x) に対して、ddx1x21+x2f(t)dt\frac{d}{dx} \int_{1-x^2}^{1+x^2} f(t) dt を求める問題です。

2. 解き方の手順

積分区間が xx の関数になっているので、微分積分学の基本定理と合成関数の微分(chain rule)を使います。
まず、F(t)F(t)f(t)f(t) の原始関数、つまり F(t)=f(t)F'(t) = f(t) とします。
すると、
1x21+x2f(t)dt=F(1+x2)F(1x2)\int_{1-x^2}^{1+x^2} f(t) dt = F(1+x^2) - F(1-x^2)
となります。
次に、この式の xx による微分を計算します。
ddx1x21+x2f(t)dt=ddx[F(1+x2)F(1x2)]\frac{d}{dx} \int_{1-x^2}^{1+x^2} f(t) dt = \frac{d}{dx} [F(1+x^2) - F(1-x^2)]
合成関数の微分を使うと、
ddxF(1+x2)=F(1+x2)ddx(1+x2)=f(1+x2)(2x)\frac{d}{dx} F(1+x^2) = F'(1+x^2) \cdot \frac{d}{dx} (1+x^2) = f(1+x^2) \cdot (2x)
ddxF(1x2)=F(1x2)ddx(1x2)=f(1x2)(2x)\frac{d}{dx} F(1-x^2) = F'(1-x^2) \cdot \frac{d}{dx} (1-x^2) = f(1-x^2) \cdot (-2x)
したがって、
ddx[F(1+x2)F(1x2)]=f(1+x2)(2x)f(1x2)(2x)=2x[f(1+x2)+f(1x2)]\frac{d}{dx} [F(1+x^2) - F(1-x^2)] = f(1+x^2)(2x) - f(1-x^2)(-2x) = 2x[f(1+x^2) + f(1-x^2)]

3. 最終的な答え

2x[f(1+x2)+f(1x2)]2x[f(1+x^2) + f(1-x^2)]

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