放物線 $y = x^2 - 4ax + 2b$ が与えられています。 (1) この放物線の頂点の座標と、$a$ と $b$ の関係式を求めます。 (2) この放物線が点 $(\frac{1}{4}, \frac{1}{16})$ を通り、$x$軸との交点A, B間の距離が $2\sqrt{3}$ であるとき、$a$ の値を求めます。 (3) 交点A, Bの$x$座標が共に $0 < x < 8$を満たすような整数 $a, b$ の組の数を求め、さらに交点の$x$座標をそれぞれ$\alpha, \beta$としたとき、$\alpha + \beta > 8$を満たすような整数 $a, b$ の値を求めます。

以下に問題の解答を示します。

1. 問題の内容

放物線 $y = x^2 - 4ax + 2b$ が与えられています。

(1) この放物線の頂点の座標と、$a$ と $b$ の関係式を求めます。

(2) この放物線が点 $(\frac{1}{4}, \frac{1}{16})$ を通り、$x$軸との交点A, B間の距離が $2\sqrt{3}$ であるとき、$a$ の値を求めます。

(3) 交点A, Bの$x$座標が共に $0 < x < 8$を満たすような整数 $a, b$ の組の数を求め、さらに交点の$x$座標をそれぞれ$\alpha, \beta$としたとき、$\alpha + \beta > 8$を満たすような整数 $a, b$ の値を求めます。

2. 解き方の手順

(1)

まず、放物線の式を平方完成します。

$y = x^2 - 4ax + 2b = (x - 2a)^2 - (2a)^2 + 2b = (x - 2a)^2 - 4a^2 + 2b$

したがって、頂点の座標は $(2a, -4a^2 + 2b)$ です。

放物線が $x$ 軸と異なる2点で交わる条件は、$y = 0$ となる $x$ が2つ存在すること、つまり判別式が正であることです。

$x^2 - 4ax + 2b = 0$ の判別式を $D$ とすると、$D = (-4a)^2 - 4(1)(2b) = 16a^2 - 8b > 0$。

よって、$2a^2 > b$ です。

(2)

放物線が点 $(\frac{1}{4}, \frac{1}{16})$ を通るので、

$\frac{1}{16} = (\frac{1}{4})^2 - 4a(\frac{1}{4}) + 2b$

$\frac{1}{16} = \frac{1}{16} - a + 2b$

$a = 2b$

$x$軸との交点の$x$座標は、$x^2 - 4ax + 2b = 0$ の解なので、解の公式より、

$x = \frac{4a \pm \sqrt{16a^2 - 8b}}{2} = 2a \pm \sqrt{4a^2 - 2b}$

$AB = |(2a + \sqrt{4a^2 - 2b}) - (2a - \sqrt{4a^2 - 2b})| = 2\sqrt{4a^2 - 2b}$

$2\sqrt{3} = 2\sqrt{4a^2 - 2b}$

$3 = 4a^2 - 2b$

$a = 2b$を代入して、$3 = 4(2b)^2 - 2b = 16b^2 - 2b$

$16b^2 - 2b - 3 = 0$

$(8b + 3)(2b - 1) = 0$

$b = -\frac{3}{8}$ または $b = \frac{1}{2}$

$a = 2b$ なので、$a = -\frac{3}{4}$ または $a = 1$

(3)

A, Bのx座標を$\alpha, \beta$とすると、$\alpha, \beta = 2a \pm \sqrt{4a^2 - 2b}$。

$0 < 2a \pm \sqrt{4a^2 - 2b} < 8$

$\alpha + \beta = (2a + \sqrt{4a^2 - 2b}) + (2a - \sqrt{4a^2 - 2b}) = 4a$

$\alpha + \beta > 8$ より、$4a > 8$ なので、$a > 2$。

(2) より、$a=1$と$a=-3/4$が得られ、$a>2$を満たさないため、与えられたABの条件では(3)は考えられない。

3. 最終的な答え

(1) 頂点の座標: $(2a, -4a^2 + 2b)$ 、$a$ と $b$ の関係式: $2a^2 > b$

(2) $a = -\frac{3}{4}, 1$

(3)条件を満たすa, bの値は存在しない