与えられた4つの不等式を証明し、等号が成り立つ場合をそれぞれ調べる。 (1) $x^2 + y^2 \ge 2(x + y - 1)$ (2) $x^2 + 2xy + 2y^2 \ge 0$ (3) $\frac{2}{a^2 + b^2} \ge \frac{2}{(a+b)^2}$ (4) $a^2 + \frac{1}{a^2} \ge 2$ ($a \ne 0$)

1. 問題の内容

与えられた4つの不等式を証明し、等号が成り立つ場合をそれぞれ調べる。

(1) $x^2 + y^2 \ge 2(x + y - 1)$

(2) $x^2 + 2xy + 2y^2 \ge 0$

(3) $\frac{2}{a^2 + b^2} \ge \frac{2}{(a+b)^2}$

(4) $a^2 + \frac{1}{a^2} \ge 2$ ($a \ne 0$)

2. 解き方の手順

(1)

不等式の右辺を左辺に移項する。

$x^2 + y^2 - 2x - 2y + 2 \ge 0$

左辺を平方完成する。

$(x^2 - 2x + 1) + (y^2 - 2y + 1) \ge 0$

$(x-1)^2 + (y-1)^2 \ge 0$

2乗の和は常に0以上であるので、不等式は成立する。

等号が成り立つのは、$x-1 = 0$ かつ $y-1 = 0$ のときである。

つまり、$x=1$ かつ $y=1$ のときである。

(2)

$x^2 + 2xy + 2y^2 \ge 0$

$x^2 + 2xy + y^2 + y^2 \ge 0$

$(x+y)^2 + y^2 \ge 0$

2乗の和は常に0以上であるので、不等式は成立する。

等号が成り立つのは、$x+y=0$ かつ $y=0$ のときである。

つまり、$x=0$ かつ $y=0$ のときである。

(3)

$\frac{2}{a^2 + b^2} \ge \frac{2}{(a+b)^2}$

両辺の逆数をとると不等号の向きが変わる。

$\frac{a^2 + b^2}{2} \le \frac{(a+b)^2}{2}$

両辺に2をかける。

$a^2 + b^2 \le (a+b)^2$

$a^2 + b^2 \le a^2 + 2ab + b^2$

$0 \le 2ab$

$0 \le ab$

不等式が成立するのは、$ab \ge 0$ のときである。つまり、$a$と$b$が同符号のとき。

等号が成り立つのは、$ab=0$ のときである。つまり、$a=0$または$b=0$のときである。

(4)

$a^2 + \frac{1}{a^2} \ge 2$

両辺から2を引く。

$a^2 + \frac{1}{a^2} - 2 \ge 0$

$a^2 - 2 + \frac{1}{a^2} \ge 0$

$(a - \frac{1}{a})^2 \ge 0$

2乗は常に0以上であるので、不等式は成立する。

等号が成り立つのは、$a - \frac{1}{a} = 0$ のときである。

$a^2 - 1 = 0$

$a^2 = 1$

$a = \pm 1$

3. 最終的な答え

(1) $x^2 + y^2 \ge 2(x + y - 1)$　等号成立は $x=1$ かつ $y=1$ のとき

(2) $x^2 + 2xy + 2y^2 \ge 0$　等号成立は $x=0$ かつ $y=0$ のとき

(3) $\frac{2}{a^2 + b^2} \ge \frac{2}{(a+b)^2}$　不等式成立は $ab \ge 0$ のとき、等号成立は $a=0$または$b=0$のとき

(4) $a^2 + \frac{1}{a^2} \ge 2$　等号成立は $a = \pm 1$ のとき