実数 $c$ は $1 < c < 3$ を満たし、数列 $\{a_n\}$ は $a_1 = c$, $a_{n+1} = \frac{1}{4}a_n^2 + \frac{3}{4}$ ($n=1, 2, 3, \dots$) で定義される。 (1) 全ての自然数 $n$ に対して $1 < a_n < 3$ が成り立つことを数学的帰納法を用いて示し、$a_n$ と $a_{n+1}$ の大小を比較する。 (2) $r = \frac{c+1}{4}$ とおくとき、全ての $n \ge 2$ に対して $a_{n+1} - 1 < r(a_n - 1)$ が成り立つことを示す。 (3) $\lim_{n \to \infty} a_n$ を求める。
2025/4/6
1. 問題の内容
実数 は を満たし、数列 は , () で定義される。
(1) 全ての自然数 に対して が成り立つことを数学的帰納法を用いて示し、 と の大小を比較する。
(2) とおくとき、全ての に対して が成り立つことを示す。
(3) を求める。
2. 解き方の手順
(1) 数学的帰納法で を示す。
- のとき、 であり より成立。
- のとき、 が成り立つと仮定する。
- のとき、 を示す。
である。
より 。よって 。
となるので、 のときも成立。
。
より かつ 。したがって 。
よって、。
(2) を示す。
。
より、。
を示すには を示す必要がある。
であるから、両辺を で割ると、。
を示せば良い。これは、を示し、帰納的にを示すことで可能になる。
より、が成立する。
(3) を求める。
数列 は単調減少で下に有界(1より大きい)だから、極限値 が存在する。
とおくと、 より、。
。。。よって 。
より である。また は単調減少なので、。
より、。。
3. 最終的な答え
(1) は成立し、。
(2) は成立する。
(3)