与えられた2階微分方程式 $y'' = a\sqrt{1 + (y')^2}$ の一般解を求める問題です。ここで、$a$ は定数です。

解析学微分方程式2階微分方程式変数分離積分一般解置換積分双曲線関数
2025/7/31

1. 問題の内容

与えられた2階微分方程式 y=a1+(y)2y'' = a\sqrt{1 + (y')^2} の一般解を求める問題です。ここで、aa は定数です。

2. 解き方の手順

1. まず、$y' = p$ とおきます。すると、$y'' = \frac{dp}{dx} = \frac{dp}{dy} \frac{dy}{dx} = p \frac{dp}{dy}$ となります。

2. 与えられた微分方程式は、$p \frac{dp}{dy} = a \sqrt{1 + p^2}$ となります。

3. この式を整理し、変数分離します。

p1+p2dp=ady\frac{p}{\sqrt{1+p^2}} dp = a dy

4. 両辺を積分します。

p1+p2dp=ady\int \frac{p}{\sqrt{1+p^2}} dp = \int a dy

5. 左辺の積分は、$u = 1 + p^2$ と置換すると、$du = 2p dp$ となり、$\frac{1}{2} \int \frac{du}{\sqrt{u}} = \sqrt{u} = \sqrt{1+p^2}$ となります。右辺の積分は $ay + C_1$ となります。したがって、

1+p2=ay+C1\sqrt{1 + p^2} = ay + C_1

6. $p$ について解きます。

1+p2=(ay+C1)21 + p^2 = (ay + C_1)^2
p2=(ay+C1)21p^2 = (ay + C_1)^2 - 1
p=dydx=±(ay+C1)21p = \frac{dy}{dx} = \pm \sqrt{(ay + C_1)^2 - 1}

7. さらに変数分離します。

dy(ay+C1)21=±dx\frac{dy}{\sqrt{(ay + C_1)^2 - 1}} = \pm dx

8. 両辺を積分します。

dy(ay+C1)21=±dx\int \frac{dy}{\sqrt{(ay + C_1)^2 - 1}} = \pm \int dx

9. 左辺の積分は、置換積分を用いて解きます。$ay + C_1 = \cosh(t)$ と置くと、$a dy = \sinh(t) dt$。

dy(ay+C1)21=sinh(t)acosh2(t)1dt=sinh(t)asinh(t)dt=1adt=ta=1acosh1(ay+C1)\int \frac{dy}{\sqrt{(ay + C_1)^2 - 1}} = \int \frac{\sinh(t)}{a \sqrt{\cosh^2(t) - 1}} dt = \int \frac{\sinh(t)}{a \sinh(t)} dt = \int \frac{1}{a} dt = \frac{t}{a} = \frac{1}{a} \cosh^{-1}(ay + C_1)
右辺の積分は ±x+C2\pm x + C_2
1

0. よって、

1acosh1(ay+C1)=±x+C2\frac{1}{a} \cosh^{-1}(ay + C_1) = \pm x + C_2
cosh1(ay+C1)=a(±x+C2)\cosh^{-1}(ay + C_1) = a(\pm x + C_2)
ay+C1=cosh(a(±x+C2))ay + C_1 = \cosh(a(\pm x + C_2))
y=1acosh(a(±x+C2))C1ay = \frac{1}{a} \cosh(a(\pm x + C_2)) - \frac{C_1}{a}
C1C_1 および C2C_2 は積分定数であるため、新たな積分定数 C3C_3 を用いて C3=±C2C_3 = \pm C_2 と定義し、C4=C1aC_4 = -\frac{C_1}{a} と定義すると、
y=1acosh(a(x+C3))+C4y = \frac{1}{a} \cosh(a(x + C_3)) + C_4

3. 最終的な答え

y=1acosh(a(x+C1))+C2y = \frac{1}{a} \cosh(a(x + C_1)) + C_2
(ここで、C1C_1C2C_2 は積分定数)

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