集合 $A$, $B$, $C$ が以下のように定義されているとき、$n(A \cup B \cup C)$ を求めよ。 * $A = \{ x \mid x \text{ は1以上50以下の4の倍数} \}$ * $B = \{ x \mid x \text{ は1以上50以下の5の倍数} \}$ * $C = \{ x \mid x \text{ は1以上50以下の6の倍数} \}$

離散数学集合包除原理要素数
2025/4/6

1. 問題の内容

集合 AA, BB, CC が以下のように定義されているとき、n(ABC)n(A \cup B \cup C) を求めよ。
* A={xx は1以上50以下の4の倍数}A = \{ x \mid x \text{ は1以上50以下の4の倍数} \}
* B={xx は1以上50以下の5の倍数}B = \{ x \mid x \text{ は1以上50以下の5の倍数} \}
* C={xx は1以上50以下の6の倍数}C = \{ x \mid x \text{ は1以上50以下の6の倍数} \}

2. 解き方の手順

和集合の要素の個数を求める公式(包除原理)を使う。
n(ABC)=n(A)+n(B)+n(C)n(AB)n(BC)n(CA)+n(ABC)n(A \cup B \cup C) = n(A) + n(B) + n(C) - n(A \cap B) - n(B \cap C) - n(C \cap A) + n(A \cap B \cap C)
まず、それぞれの集合の要素の個数を求める。
* n(A)=504=12n(A) = \lfloor \frac{50}{4} \rfloor = 12x\lfloor x \rfloor は床関数で、xx 以下の最大の整数を表す。)
* n(B)=505=10n(B) = \lfloor \frac{50}{5} \rfloor = 10
* n(C)=506=8n(C) = \lfloor \frac{50}{6} \rfloor = 8
次に、2つの集合の共通部分の要素の個数を求める。
* n(AB)=n({xx は1以上50以下の4の倍数かつ5の倍数})=n({xx は1以上50以下の20の倍数})=5020=2n(A \cap B) = n(\{ x \mid x \text{ は1以上50以下の4の倍数かつ5の倍数} \}) = n(\{ x \mid x \text{ は1以上50以下の20の倍数} \}) = \lfloor \frac{50}{20} \rfloor = 2
* n(BC)=n({xx は1以上50以下の5の倍数かつ6の倍数})=n({xx は1以上50以下の30の倍数})=5030=1n(B \cap C) = n(\{ x \mid x \text{ は1以上50以下の5の倍数かつ6の倍数} \}) = n(\{ x \mid x \text{ は1以上50以下の30の倍数} \}) = \lfloor \frac{50}{30} \rfloor = 1
* n(CA)=n({xx は1以上50以下の6の倍数かつ4の倍数})=n({xx は1以上50以下の12の倍数})=5012=4n(C \cap A) = n(\{ x \mid x \text{ は1以上50以下の6の倍数かつ4の倍数} \}) = n(\{ x \mid x \text{ は1以上50以下の12の倍数} \}) = \lfloor \frac{50}{12} \rfloor = 4
最後に、3つの集合の共通部分の要素の個数を求める。
* n(ABC)=n({xx は1以上50以下の4の倍数かつ5の倍数かつ6の倍数})=n({xx は1以上50以下の60の倍数})=5060=0n(A \cap B \cap C) = n(\{ x \mid x \text{ は1以上50以下の4の倍数かつ5の倍数かつ6の倍数} \}) = n(\{ x \mid x \text{ は1以上50以下の60の倍数} \}) = \lfloor \frac{50}{60} \rfloor = 0
これらの値を公式に代入する。
n(ABC)=12+10+8214+0=23n(A \cup B \cup C) = 12 + 10 + 8 - 2 - 1 - 4 + 0 = 23

3. 最終的な答え

23

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