全ての実数 $x$ に対して不等式 $2^{2x+2} + 2^{x+1} - a > 0$ が成り立つような実数 $a$ の範囲を求める問題です。

代数学不等式指数関数二次関数判別式
2025/8/11

1. 問題の内容

全ての実数 xx に対して不等式 22x+2+2x+1a>02^{2x+2} + 2^{x+1} - a > 0 が成り立つような実数 aa の範囲を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、与えられた不等式を変形します。
22x+2+2x+1a>02^{2x+2} + 2^{x+1} - a > 04(2x)2+22xa>04 \cdot (2^x)^2 + 2 \cdot 2^x - a > 0 と書き換えられます。
t=2xt = 2^x とおくと、t>0t > 0 です。すると、不等式は
4t2+2ta>04t^2 + 2t - a > 0
となります。
f(t)=4t2+2taf(t) = 4t^2 + 2t - a とおくと、t>0t > 0f(t)>0f(t) > 0 が成り立つ条件を求めることになります。
f(t)f(t) は下に凸な放物線なので、軸の位置を考えます。
軸は t=224=14t = -\frac{2}{2 \cdot 4} = -\frac{1}{4} です。
軸が負であるため、t>0t > 0 において f(t)f(t) は単調増加とは限りません。
t>0t > 0f(t)>0f(t) > 0 となるためには、f(0)0f(0) \ge 0 であればよいわけではありません。
なぜなら、f(0)=af(0) = -a なので、f(0)0f(0) \ge 0 というのは a0-a \ge 0 すなわち a0a \le 0 を意味しますが、a0a \le 0 では、tt \to \inftyf(t)>0f(t) > 0 であることは言えても、すべての t>0t>0 に対して f(t)>0f(t)>0 であることは言えません。
t>0t > 0 における f(t)f(t) の最小値を考えます。f(t)f(t) は下に凸な放物線であり、軸は t=14t = -\frac{1}{4} なので、区間 t>0t > 0 における最小値は f(0)f(0) となります。したがって、t>0t > 0f(t)>0f(t) > 0 となるためには、f(0)0f(0) \ge 0 ではなく、t>0t > 0f(t)f(t) の最小値が0より大きくなることが必要です。
頂点の tt 座標が負であるため、区間 t>0t>0 では、f(t)f(t)t=0t=0 に最も近い場所で最小値をとります。そこで、t=0t=0を代入したときの値が0より大きければ良いことがわかります。
f(0)=a>0f(0) = -a > 0 より、a<0a < 0
平方完成すると、f(t)=4(t+14)214af(t) = 4(t + \frac{1}{4})^2 - \frac{1}{4} - a となります。
最小値は t=0t = 0 の時なので、f(0)=a>0f(0) = -a > 0 より a<0a < 0
4t2+2ta=04t^2 + 2t - a = 0 の判別式をDとすると、D=2244(a)=4+16aD = 2^2 - 4 \cdot 4 \cdot (-a) = 4 + 16a となります。
もし D0D \le 0 であれば a14a \le -\frac{1}{4} となり、常に 4t2+2ta04t^2 + 2t - a \ge 0 となります。
もし D>0D > 0 であれば、t=2±4+16a8=1±1+4a4t = \frac{-2 \pm \sqrt{4+16a}}{8} = \frac{-1 \pm \sqrt{1+4a}}{4}
となります。
t>0t > 0f(t)>0f(t) > 0 が成立するためには、f(t)=0f(t)=0 となる実数解がないか、あっても負である必要があります。
f(0)=a>0f(0) = -a > 0 である必要があるので、a<0a < 0 です。
4t2+2ta>04t^2 + 2t - a > 0 となるためには、判別式 D<0D < 0 である必要があります。
したがって、4+16a<04 + 16a < 0 より、a<14a < -\frac{1}{4} です。

3. 最終的な答え

a<14a < -\frac{1}{4}

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