$a>0, b>0$ とする。双曲線 $\frac{x^2}{a^2} - \frac{y^2}{b^2} = 1$ 上の $x>0$ の部分に点 $P$ をとる。点 $P$ における接線と漸近線との 2 交点を、$y$ 座標の大きい方から順に $A, B$ とするとき、次の問いに答えよ。 (1) $P(p, q)$ として、$A, B$ の座標を $a, b, p, q$ で表せ。 (2) $\triangle OAB$ の面積が点 $P$ の位置によらず一定であることを示せ。

幾何学双曲線接線漸近線面積座標
2025/3/12

1. 問題の内容

a>0,b>0a>0, b>0 とする。双曲線 x2a2y2b2=1\frac{x^2}{a^2} - \frac{y^2}{b^2} = 1 上の x>0x>0 の部分に点 PP をとる。点 PP における接線と漸近線との 2 交点を、yy 座標の大きい方から順に A,BA, B とするとき、次の問いに答えよ。
(1) P(p,q)P(p, q) として、A,BA, B の座標を a,b,p,qa, b, p, q で表せ。
(2) OAB\triangle OAB の面積が点 PP の位置によらず一定であることを示せ。

2. 解き方の手順

(1)
まず、点 P(p,q)P(p, q) における双曲線 x2a2y2b2=1\frac{x^2}{a^2} - \frac{y^2}{b^2} = 1 の接線の方程式を求める。接線の方程式は、
pxa2qyb2=1\frac{px}{a^2} - \frac{qy}{b^2} = 1
次に、双曲線の漸近線を求める。漸近線の方程式は、
y=±baxy = \pm \frac{b}{a}x
接線と漸近線の交点を求める。
漸近線 y=baxy = \frac{b}{a}x との交点 AA の座標を求める。接線の方程式に代入すると、
pxa2qb2bax=1\frac{px}{a^2} - \frac{q}{b^2}\frac{b}{a}x = 1
pxa2qabx=1\frac{px}{a^2} - \frac{q}{ab}x = 1
pbxqaxa2b=1\frac{pbx - qa x}{a^2 b} = 1
x(pbqa)=a2bx(pb - qa) = a^2 b
x=a2bpbqax = \frac{a^2 b}{pb - qa}
また、P(p,q)P(p,q)は双曲線上の点であるから、
p2a2q2b2=1\frac{p^2}{a^2} - \frac{q^2}{b^2} = 1
b2p2a2q2=a2b2b^2 p^2 - a^2 q^2 = a^2 b^2
(bpaq)(bp+aq)=a2b2(bp - aq)(bp + aq) = a^2 b^2
従って、bpaq=a2b2bp+aqbp - aq = \frac{a^2 b^2}{bp + aq}
x=a2b(bp+aq)a2b2=bp+aqbx = \frac{a^2b (bp + aq)}{a^2 b^2} = \frac{bp + aq}{b}
y=bax=bp+aqay = \frac{b}{a}x = \frac{bp + aq}{a}
よって、AA の座標は (bp+aqb,bp+aqa)\left(\frac{bp + aq}{b}, \frac{bp + aq}{a}\right)
次に、漸近線 y=baxy = -\frac{b}{a}x との交点 BB の座標を求める。接線の方程式に代入すると、
pxa2+qb2bax=1\frac{px}{a^2} + \frac{q}{b^2}\frac{b}{a}x = 1
pxa2+qabx=1\frac{px}{a^2} + \frac{q}{ab}x = 1
pbx+qaxa2b=1\frac{pbx + qa x}{a^2 b} = 1
x(pb+qa)=a2bx(pb + qa) = a^2 b
x=a2bpb+qax = \frac{a^2 b}{pb + qa}
y=bax=ab2pb+qay = -\frac{b}{a}x = -\frac{ab^2}{pb + qa}
よって、BB の座標は (a2bpb+qa,ab2pb+qa)\left(\frac{a^2 b}{pb + qa}, -\frac{ab^2}{pb + qa}\right)
(2)
OAB\triangle OAB の面積 SS は、座標を用いて
S=12xAyBxByAS = \frac{1}{2} \left| x_A y_B - x_B y_A \right|
S=12bp+aqb(ab2pb+qa)a2bpb+qabp+aqaS = \frac{1}{2} \left| \frac{bp + aq}{b} \left( -\frac{ab^2}{pb + qa} \right) - \frac{a^2 b}{pb + qa} \frac{bp + aq}{a} \right|
S=12a(bp+aq)bpb+qab(bp+aq)apb+qaS = \frac{1}{2} \left| -a (bp + aq) \frac{b}{pb + qa} - b(bp + aq) \frac{a}{pb + qa} \right|
S=12abbp+aqpb+qaabbp+aqpb+qaS = \frac{1}{2} \left| -ab \frac{bp + aq}{pb + qa} - ab \frac{bp + aq}{pb + qa} \right|
S=122abS = \frac{1}{2} \left| -2ab \right|
S=abS = ab
これは点 PP の位置によらず一定である。

3. 最終的な答え

(1) A(ap+a2qba,bp+a2qbb)A\left(\frac{ap + \frac{a^2 q}{b}}{a},\frac{bp + \frac{a^2 q}{b}}{b}\right), B(apa2qba,bp+a2qbb)B\left(\frac{ap - \frac{a^2 q}{b}}{a},\frac{-bp + \frac{a^2 q}{b}}{b}\right).
(2) OAB\triangle OAB の面積は abab となり、点 PP の位置によらず一定である。
A(a(bp+aq)bp,bp+aqa)A \left( \frac{a(bp+aq)}{bp}, \frac{bp+aq}{a} \right), B(a2bbp+aq,ab2bp+aq)B \left( \frac{a^2b}{bp+aq}, - \frac{ab^2}{bp+aq} \right)
OAB\triangle OAB の面積は abab.
(1) A(a(bp+aq)bp,apa)A\left(\frac{a(bp+aq)}{bp},\frac{ap}{a}\right), B(a2bbp+aq,bab)B\left(\frac{a^2b}{bp+aq},-\frac{b}{ab}\right)

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