$i$ を虚数単位とし、$a, b$ を実数とするとき、4次方程式 $2x^4 - 3x^3 + 3x^2 + ax + b = 0$ の解の一つが $1 + \sqrt{3}i$ である。このとき、この4次方程式の実数解の最小値を求める問題です。

1. 問題の内容

$i$ を虚数単位とし、$a, b$ を実数とするとき、4次方程式 $2x^4 - 3x^3 + 3x^2 + ax + b = 0$ の解の一つが $1 + \sqrt{3}i$ である。このとき、この4次方程式の実数解の最小値を求める問題です。

2. 解き方の手順

(1) 複素数解の共役性:

4次方程式の係数が実数なので、$1+\sqrt{3}i$ が解ならば、その共役複素数 $1-\sqrt{3}i$ も解である。

(2) 因数分解:

$1+\sqrt{3}i$ と $1-\sqrt{3}i$ を解にもつ2次式は、

$$(x-(1+\sqrt{3}i))(x-(1-\sqrt{3}i)) = (x-1-\sqrt{3}i)(x-1+\sqrt{3}i) = (x-1)^2 - (\sqrt{3}i)^2 = (x-1)^2 + 3 = x^2 - 2x + 1 + 3 = x^2 - 2x + 4$$

である。したがって、$2x^4 - 3x^3 + 3x^2 + ax + b$ は $x^2 - 2x + 4$ で割り切れる。

(3) 割り算の実行:

筆算または組み立て除法で、$2x^4 - 3x^3 + 3x^2 + ax + b$ を $x^2 - 2x + 4$ で割る。

$2x^4 - 3x^3 + 3x^2 + ax + b = (x^2 - 2x + 4)(2x^2 + x -1) + (a-12)x + (b+4)$

割り切れるためには、余りが0でなければならないので、

$(a-12)x + (b+4) = 0$。

したがって、$a - 12 = 0$ かつ $b + 4 = 0$ より、$a = 12$ かつ $b = -4$。

(4) 方程式の書き換え:

元の4次方程式は、

$2x^4 - 3x^3 + 3x^2 + 12x - 4 = 0$ となる。

因数分解すると、

$(x^2 - 2x + 4)(2x^2 + x - 1) = 0$。

(5) 実数解の計算:

$2x^2 + x - 1 = 0$ を解くと、

$x = \frac{-1 \pm \sqrt{1 - 4(2)(-1)}}{2(2)} = \frac{-1 \pm \sqrt{9}}{4} = \frac{-1 \pm 3}{4}$。

したがって、$x = \frac{-1+3}{4} = \frac{2}{4} = \frac{1}{2}$ または $x = \frac{-1-3}{4} = \frac{-4}{4} = -1$。

$x^2 - 2x + 4 = 0$ の解は $x = 1 \pm \sqrt{3}i$ なので、実数解ではない。

(6) 実数解の最小値:

実数解は $\frac{1}{2}$ と $-1$ なので、最小値は $-1$。

3. 最終的な答え

(2) 1