平均値の定理の条件について、閉区間 $[a, b]$ で連続、開区間 $(a, b)$ で微分可能というように、連続性と微分可能性で定義域が異なる理由を問う問題です。

解析学平均値の定理微分可能性連続性閉区間開区間
2025/4/7

1. 問題の内容

平均値の定理の条件について、閉区間 [a,b][a, b] で連続、開区間 (a,b)(a, b) で微分可能というように、連続性と微分可能性で定義域が異なる理由を問う問題です。

2. 解き方の手順

平均値の定理を適用するためには、以下の2つの条件が必要です。
* 関数 f(x)f(x) が閉区間 [a,b][a, b] で連続であること。
* 関数 f(x)f(x) が開区間 (a,b)(a, b) で微分可能であること。
**連続性について**
閉区間 [a,b][a, b] で連続であるとは、axba \leq x \leq b のすべての xx において連続であることを意味します。特に、x=ax=a および x=bx=b においては、それぞれ右側連続と左側連続であることを意味します。これは、x=ax=a では右側から、x=bx=b では左側から近づく極限値が、それぞれの点での関数の値に一致することを意味します。
**微分可能性について**
開区間 (a,b)(a, b) で微分可能であるとは、a<x<ba < x < b のすべての xx において微分可能であることを意味します。関数が微分可能であるためには、その点において傾きを持つ接線を引ける必要があります。つまり、関数のグラフが滑らかにつながっている必要があります。
x=ax = a および x=bx = b において微分可能であることを要求しないのは、開区間 (a,b)(a, b) で定義されているため、これらの端点での微分可能性を定義する必要がないからです。もし閉区間で微分可能であることを要求すると、x=ax=a では右側微分係数が、x=bx=b では左側微分係数が存在する必要があるということになります。
x=ax=a および x=bx=b においては、片側微分係数のみを考えることができるため、開区間で微分可能という条件にすることで、平均値の定理の適用範囲を広げることができます。

3. 最終的な答え

平均値の定理において、閉区間 [a,b][a, b] での連続性と開区間 (a,b)(a, b) での微分可能性を要求するのは、端点 aabb における微分可能性を考慮する必要がないからです。開区間で微分可能とすることで、端点における特殊な状況を回避し、定理の適用範囲を広げることができます。

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